【無戸籍のシングルマザー】「なぜ私を産んだの」「風俗でも雇ってもらえない」”存在しない”無戸籍者たち【MBSドキュメンタリー映像’】(2022年日本民間放送連盟賞TV教養部門優秀賞）
全国に1万人以上いると推定されている戸籍を持たない「無戸籍者」。親が出生届を出していないため、行政サービスの網からこぼれ落ちてしまい、健康保険証がなかったり、進学できなかったりなど人生に重いハンデを背負わされています。奈良市に住む市川真由美さん（当時53）は小さなイベント会社を経営する傍ら全国の無戸籍者を支援する活動をしています。
無戸籍者の一人で埼玉県に住む女性（当時27）は、母親がフィリピンから来日。夫以外の男性との間に生まれたため、出生届けが出されず無戸籍に。このため女性は、進学や就職、結婚など人生の節目の度に挫折を強いられ、そして未婚のまま生んだ娘たちもまた無戸籍者。戸籍がなくて風俗でも雇ってもらえず、借金返済で闇の売春を迫られることも…哀哭の日々。「なんで私を産んだのか」と親への怨嗟とともに孤立感を深めていく女性のSOSを受けた市川さんは、市役所など関係機関に働きかけ、得ることができなかった権利の獲得を目指します。奔走する市川さんの姿を追うことで、この国で戸籍を持たずに生きることの苦難と戸籍制度のありようを問いかけます。
（2021年8月29日放送 映像‘21“存在しない”人たち～無戸籍で生きるということ～ 2022年日本民間放送連盟賞TV教養部門優秀賞）
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