アメリカ中間選挙 中絶問題で激戦ジョージア州 民主党失速の背景|TBS NEWS DIG

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今回のアメリカ中間選挙、情勢調査では共和党が終盤で急速に支持を伸ばしました。その背景は何なのか、南部・ジョージア州に注目しました。

民主党 ウォーノック候補
「みなさん、こんにちは!」

ジョージア州で再選を狙う民主党のウォーノック上院議員。訴えるのは女性の権利です。

民主党 ウォーノック候補
「相手候補は全米で中絶を禁止すべきだとしている。基本的権利を守る代表者が議会には必要なんです」

アメリカでは今年6月、連邦最高裁が中絶について憲法上の権利として認めない判断を下し、全米に反発が広がります。ここで民主党は、「女性の権利」保護を訴える戦略に出ました。

一方、共和党から立候補したのは…

トランプ前大統領
「彼は間違いなく素晴らしい上院議員になる」

トランプ前大統領からの推薦を受けたウォーカー候補。アメリカンフットボールの元スター選手です。「中絶の全面禁止」を訴えていましたが、選挙戦は意外な展開を見せました。

先月、過去に交際した複数の女性に中絶をさせていたとの疑惑が報道されたのです。

共和党 ウォーカー候補
「相手候補とは違って私に隠し事はありません。(報道は)嘘です、私はキリスト教徒ですよ」

このスキャンダルを機にウォーカー氏は一気に支持を失います。しかし、その後は急速に支持を回復。選挙戦終盤にはウォーノック候補を追い抜いたのです。その裏には共和党の戦略がありました。

共和党 ウォーカー候補
「私が勝てば民主党は上院を失い、左翼的な政策が無くなります。この選挙は私の問題ではなく、この国の行方を選ぶものなのです」

ウォーカー候補は中絶問題には一切触れず、「民主党から政治を取り戻すことが焦点だ」と繰り返したのです。

共和党支持者
「争点は候補者がどんな人かではなく、何が国にとって重要かですよ。バイデン政権は発足以来、あらゆる面で国を痛めつけています」

こうした現状に複雑な思いの人がいました。

「ここがオペ室の1つです」

ジョージア州で長年、中絶の相談や処置に応じてきたクリニックの代表、ジョンソンさんです。ジョージア州では最高裁の判断を受けて中絶が認められる条件が「妊娠22週まで」から「妊娠6週」までと厳しくなりました。1日15人ほどの患者に対応しているといいますが、処置を受けられない人も少なくありません。

クリニック代表 ジャクソンさん
「心臓の動きが確認されれば、中絶処置はできないと伝えます。そして、別の場所を探すお手伝いをするのです」

しかし、共和党は中絶をアメリカ全体で厳しく制限する法案の提出を模索していて、今後、別の場所を探す道が閉ざされる可能性もあります。

クリニック代表 ジャクソンさん
「今後、短期間でさらに事態が悪化する可能性があると思う。今回の選挙は、その一翼を担うことになるでしょう」

バイデン大統領は最後の演説でも、女性の権利を訴えました。中絶をめぐる問題は、勝敗にどんな影響をもたらすでしょうか。

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