走れば走るほど課税?「走行距離税」浮上に与党内からも苦言・・・その背景にあるのは“エコカー”の普及?|TBS NEWS DIG

走れば走るほど課税?「走行距離税」浮上に与党内からも苦言・・・その背景にあるのは“エコカー”の普及?|TBS NEWS DIG

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走れば走るほど税金が課される…
先月、政府の税制調査会の中で、将来、自動車の走行距離に応じた「走行距離税」を検討すべきとの声があがりました。一体なぜ、こうした案が提案されたのでしょうか。

■走れば走るほど課税?「走行距離課税」検討

10月26日、行われた政府の税制調査会。

参加委員の一人
「例えば、走行距離に応じて課税するとか、そういうかなり踏み込んで具体的な走行課税について議論することを私は提案したい」

電気自動車=EVがある程度普及した将来、インフラ整備の財源確保のため、走れば走るほど、課税される「走行距離税」の導入に向け、議論すべきだというのです。

元レーシングドライバーで、自民党の三原じゅん子参院議員は、ツイッターで・・・。

三原じゅん子参院議員
「これは国民の理解を得られないだろう、、、!」

自動車には、様々な税金がかかっています。

ガソリン車の場合、車両購入時には「環境性能割」と「消費税」。保有すれば、「自動車税」と「自動車重量税」。

走行すれば「揮発油税」などのガソリン税、さらに「消費税」も加算されます。

ところが、現在「ガソリン税」の減収が続いているのです。

EVの場合、購入時や保有時の税金が免税や軽減されるほか、電気で走るので、ガソリン税などはかかりません。

こうしたEVにも税を負担してもらおうという狙いがあるようです。

10月20日、鈴木財務大臣は、「走行距離に応じた課税も1つの考え方」とした上で・・・。

鈴木俊一財務大臣
「(EV車は)ガソリン車よりも重量が重く、道路の損壊に与える影響はむしろ大きいこと」

ドライバーはどう感じているのでしょうか。

ドライバー(70代男性)
「無理。無理じゃなくて無茶!若手の車離れしてるじゃないですか。どんどん減ると思う」

ドライバー(40代男性)
「どうせ走らないといけないので、仕方ないのかなって感じ。そうなったらなったで」

ドライバー(50代女性)
「『EVにしていきましょうよ』とかそういう流れは分かっていて、「そうだね、しょうがないね」とは思うんですけど、走るところまで制限されちゃったらちょっと辛いですね」

■「走行距離課税」案浮上の背景 エコカー増で税収減

国山ハセンキャスター:
走った分だけという走行距離課税はあくまで将来に必要な議論だとして提案されたものなんですけども、そもそも自動車関連の税収どれだけ減っているのかグラフで示しています。

15年前と比べてみますと全体で約1.7兆円減っています。その理由について、自動車評論家の国沢光宏さんが理由を3つあげてくださっています。

まず一つは、エコカーの購入や維持などへの減税。そして、ハイブリッド車など燃費のいい車が増えたことでガソリンなどの使用量が減ったという点。

もう一つは、単純に車の所有者が減ったというこの3つがあげられます。

財政当局としては、道路整備のための財源確保というのが目的になりますが、自動車評論家・国沢さんは「エコカーの課税は時代に逆行しているのではないか」ということをおっしゃっていました。

小川彩佳キャスター:
車に乗りたいという意欲もそがれてしまいますよね。ハセンさん、車乗られますけど、どう思いますか?

国山キャスター:
実際に走った分だけと言われたらちょっと手放そうかなと一瞬よぎりましたね。

小川キャスター:
特に、地方にお住まいの方はもう生活必需品と言っても過言ではない。必要なものですから反発の声は当然だと思いますし、これはアイディア段階のものだということですけれども今あがっている様々な反発の声・疑問の声を踏まえた議論をお願いしたいです。

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