「想像できなかった悲劇というが…実際は国が無視をした」梨泰院事故で若者が抗議デモ(2022年11月3日)

「想像できなかった悲劇というが…実際は国が無視をした」梨泰院事故で若者が抗議デモ(2022年11月3日)

「想像できなかった悲劇というが…実際は国が無視をした」梨泰院事故で若者が抗議デモ(2022年11月3日)

韓国・ソウルの繁華街「梨泰院」で起きた群集事故。11月2日、事故の現場では、若者らが最初に通報があった時刻と同じ午後6時34分に合わせて沈黙の抗議デモを行いました。

 (記者リポート)
 「11月2日午後7時すぎです。韓国・梨泰院の現場前では若者らによる抗議デモが行われています。参加者が掲げているボードには『6時34分には止められた』『国家はいなかった』などと書かれています」

 (抗議デモ主催者)
 「『想像できなかった悲劇』というが、実際は(警察に)通報があり、国に助けを求める声があったにもかかわらず国は無視をした。8年前のセウォル号事故の時に何もできず悲惨な様子を見ることしかできなかった青年たちが、8年後にこんな悲劇にあうという理由は一体なんなのか、国はどこにいたのか、問わずにはいられなかった。この時間を忘れないことは、犠牲者をずっと覚えておくと同時に、せっかくの通報を無駄にした責任者に対して真相究明と再発防止を求めることだと思う」

 群集事故へと発展したのは10月29日午後10時15分ごろでしたが、韓国警察は、警察庁のトップが事故について最初に報告を受けたのは約2時間後、日付も変わった30日午前0時14分だったと明らかにしました。また韓国メディアは、「警察を管轄する行政安全相が事故について知ったのは尹錫悦大統領よりも遅く、現場対応が遅れ被害を拡大させた」とも伝えています。

 凄惨な事故による喪失感は梨泰院という街にも向けられています。ハロウィーンを楽しむため約10万人が集まったとされるこの場所は、韓国の若者にとって特別な存在でした。

 (献花に来ていた20代)
 「梨泰院は多様な国籍の人が集まる場所で、誰でも自分のことを考えずに自由になれる街だと思う。それで、文化的なアイデンティティーも性的アイデンティティーも、みんなが自由に触れ合える場所」

 (献花に来ていた20代)
 「みんなが楽しめる場所だったのに、こんなに簡単に人が亡くなってしまって、またこういう事故が起こるかもという心配はあります」

 就職難や不動産の高騰など競争が厳しい韓国社会にあって、梨泰院は“若者が自由になれる場所”でした。今後、街が活気を取り戻せるかどうかは若い世代の生きる希望にも関わることなのです。

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