【長周期地震動】“緊急地震速報”に追加へ…高層ビルに注意 取るべき「3つの行動」

【長周期地震動】“緊急地震速報”に追加へ…高層ビルに注意 取るべき「3つの行動」

【長周期地震動】“緊急地震速報”に追加へ…高層ビルに注意 取るべき「3つの行動」

震度が小さくても、高層ビルなどが大きく長く揺れる「長周期地震動」が、来年2月から緊急地震速報に追加されることになりました。長周期地震動は4つの階級に分かれ、そのうち2つが発表の対象です。もし高層階で遭遇したら、どう行動すべきでしょうか。

■3.11でも…「長周期地震動」の揺れ方
有働由美子キャスター
「2011年に東日本大震災が起きた時の東京・新宿の映像を見ると、『ビルがゆがんでる!』という声とともに、黒い(高層)ビルが左右に揺れているのが分かります。この時の日本テレビの30階の映像では、ロッカーや椅子が右に左にと動き続けています」

「この揺れは『長周期地震動』と呼ばれるもので、これが起こるかどうかの予測が来年の2月から、緊急地震速報に追加されて知らされることになります」

■14階以上を想定、震度は無関係
小栗泉・日本テレビ解説委員
「そもそも長周期地震動は、大きな地震で生じる、ゆっくりとした大きな揺れのことです。震源から離れていても、震度が小さくても、高層ビルなどが大きく揺れるのが特徴です。専門家によると、長いと10分ほど揺れ続けることもあります」

有働キャスター
「高層ビルと聞くと、タワーマンションなどの高いビルを思い浮かべますが…」

小栗委員
「気象庁によると、おおよそ14、15階以上の建物を想定しています」

有働キャスター
「ということは、日本全国どこでもありますよね」

小栗委員
「また長周期地震動は、震度の大きさは関係ありません。実際に東日本大震災の時は、震源から約770キロ離れた震度3の大阪でも、長周期地震動による被害が出ました」

■対象の揺れは2000年から33回
有働キャスター
「どんな時に発表されるのでしょうか?」

小栗委員
「具体的には4つの階級に分けられています。立っていることが難しく、キャスター付きの家具などが移動するのが『階級3』。はわないと動くことができない、固定していない家具の大半が動いたり、倒れるものもあるのが『階級4』です」

「『階級3』『階級4』の時が対象です。これに該当する揺れは、2000年からの約23年で
33回ありました」

有働キャスター
「けっこうな回数ですが、南海トラフ巨大地震も来ると言われています。もし自分が高層階にいた時は、どう行動したらいいのでしょうか?」

■「長周期」で気を付けるポイント
小栗委員
「工学院大学の久田嘉章教授によると、まずはその場で身を守る行動を取る。慌てて逃げると、落下物など逆に危険なこともあります。2つ目は『火を止める』。長周期の場合はガスが自動で止まらない可能性があるので、余裕があれば火を止めてその場から離れます」

「3つ目は、エレベーターには乗らないことも大切だといいます」

有働キャスター
「運用は来年の2月からということですが、長周期地震動は皆さんのいるオフィスビルや商業ビルなどにいつ来てもおかしくありません。震源から離れていたとしても、身を守る心の準備をしておいてください」
(2022年10月26日放送「news zero」より)

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