“車に接触寸前”乱横断の瞬間 多発する危険横断の理由(2022年10月22日)

“車に接触寸前”乱横断の瞬間 多発する危険横断の理由(2022年10月22日)

“車に接触寸前”乱横断の瞬間 多発する危険横断の理由(2022年10月22日)

交通事故のため、19日に亡くなった「ザ・ドリフターズ」メンバーの仲本工事さん。横断歩道がない場所を渡ろうとした際に起きた事故でした。そうした場所での横断は危険性が高く、事故も相次いでいます。

“危険な横断”の瞬間をとらえたドライブレコーダーの映像です。

「危ない。こっち見ないよ」

歩行者が車の間を通り、横断していきます。ドライバーから見ると、死角から急に現れるため、非常に危険な事がわかります。

別の映像では、あやうく衝突するところでした。

仲本さんの事故はこのような状況でした。渋滞中の道路で車の間を通り抜けて横断しようとしたところ、3車線目の右折レーンを走行してきた車にはねられたとみられています。

横断歩道のない車道を無理に渡る行為は“乱横断”とも呼ばれ、大きな事故につながるケースが後を絶ちません。過去5年間の横断中の事故では、実におよそ7割が横断歩道以外での事故でした。

危険な“乱横断”はなぜ起きるのでしょうか?“乱横断”が多発する場所へ向かいました。

仁科健吾アナウンサー
「車道の中央部分にはオレンジ色のポールが並べられていまして、奥には横断危険という看板が置かれています」

東京・足立区にある片側1車線の道路です。画面左側が主に住宅街、右側には多くの店や駅などがあります。そして、道路周辺には横断を防ぐ多くの看板やバリケードのようなポールが立ち並んでいます。しかし、取材を始めてすぐ…

仁科健吾アナウンサー
「左手で車をうながして、両車線を確認して、横断していきます」

自転車で車道をふさぎながら、車が通った直後に渡っていきます。その後も…

仁科健吾アナウンサー
「オレンジのポールを押しのけて反対側の歩道へ渡っていきました。男性が中央のオレンジポール部分で立ち止まってしまっています。そして左右の車を確認して今渡っていきました」

交通量は少なくないのですが、次々と横断していきます。このように横断した人の数を1時間計測してみると、64人にものぼりました。

横断した人は…

“乱横断”した人:「遠いじゃないですか、(横断歩道まで)歩いていくのに。車を見ればいいじゃないですか」

“乱横断”した人:「信号を渡る時に遠回りになっちゃうから、つい渡っちゃう」

横断歩道まではおよそ100メートル。多くの人が「横断歩道が遠い」という理由だけで、車道を横断していました。

専門家は、“乱横断”の中でも、特に危険なポイントがあるといいます。

JAF東京支部・交通安全インストラクター 由水雅也さん:「道路を斜めに横断する人もいる。そうなると、横断する距離や時間が長くなり、事故にあうリスクが高まる」

そして、危険度がより高いのが、車によってできた死角です。

由水雅也さん:「進行中、そして停車中の車両の前後・直前・直後を横断する人も、左右の見通しがなくなってしまうので、別の車両とぶつかって事故になる」

車が障害物となって、運転手・歩行者、両方の見通しが悪くなり、お互いギリギリまで認識できなくなるといいます。

由水雅也さん:「(運転する側は)スピードが上がるほど視野が狭くなると言われている。スピードの出しすぎにより、(飛び出しを)見落とししてしまう可能性がある」

“乱横断”。改めて命を大きな危険にさらす行為だという認識が必要です。

サタデーステーション 10月22日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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