【ウクライナ侵攻】苦戦続く中… ロシア強硬派が主張「小型の核兵器使用を」
ウクライナは、ロシアに一方的に併合を宣言された地域の重要拠点・リマンを奪還したと宣言しました。ロシアが拠点を失い続ける中、プーチン大統領に忠誠を誓う強硬派は「小型の核兵器を使用すべき」と主張。小型の核兵器が使われることはあるのかについて、専門家が指摘した“2つの可能性”とは?
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ウクライナが1日に公開した東部ドネツク州リマンの映像では、ウクライナ軍の兵士たちが「ウクライナ軍に栄光あれ! 栄光あれ! 栄光あれ!」と声を上げました。兵士が建物の屋上からロシアの旗を投げ捨て、「リマンを解放した」と宣言しました。
ウクライナは「ロシア側が今年5月から占領してきたリマンを奪還した」と宣言しました。また、大統領府長官のアンドリー・イェルマーク氏は、自身のテレグラムに「リマンはウクライナです」と述べ、ウクライナ国旗を振る様子を収めた動画を投稿しました。
実はこの場所は、ロシアのプーチン大統領が9月30日、一方的に併合を宣言した4州の地域です。プーチン大統領は大勢の聴衆を前に、「(4州の)人々は住民投票に参加し、この選択をした。祖国と一緒になること。ロシアと一緒になることを!」と演説していました。
リマンは、ロシア軍の後方支援や輸送を担う戦略的に重要な場所です。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2日、自身のSNSで「ドネツク州リマン奪還の話は、メディアで最も話題です。でも、ウクライナ軍の活躍はリマンだけではないんです」と述べました。さらに、ゼレンスキー大統領は「南部ヘルソン州の2つの集落も奪還した」と発表しました。
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ロシアが拠点を失い続ける中、“強硬派”とされ、プーチン大統領に忠誠を誓うチェチェン共和国のカディロフ首長は「国境地帯に戒厳令を宣言し、“小型の核兵器”を使用すべき」と述べ、「より思い切った作戦を取る必要がある」と主張しました。
小型の核兵器が使われることはあるのでしょうか。防衛研究所の高橋杉雄室長は、「ウクライナ軍撃破のため」「政治的ショックを与えるため」という2つの可能性を指摘しました。
防衛研究所 高橋杉雄室長
「(核兵器であれば)小型でもいいんです。『核兵器を使用する覚悟がある』ということを、どこか人がいないところで爆破させることによって見せる。(プーチン大統領は)『今のウクライナの流れをとにかく止める』と。これで止められなかったら、核兵器というオプションが浮かび上がってくることになります」
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苦戦が続く中、ロシアは併合の手続きを進めています。
日本時間3日午後8時すぎ、ロシア連邦議会下院で4州の併合条約が批准されました。公開された併合条約の中には、ドネツク州については「ロシアの中の『ドネツク人民共和国』とする」、「公式言語はロシア語に」と記されていました。
4日には議会上院でも審議され、プーチン大統領は併合の手続きを完了させる方針です。
(2022年10月3日放送「news zero」より)
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