【ロシア編入の“住民投票”】“9割賛成”も… 投票箱は“透明”で選挙委員が戸別訪問も
ウクライナ東部と南部で行われたロシア編入に向けた“住民投票”を巡り、親ロシア派は暫定結果として、「約9割が編入に賛成している」と発表しました。しかし、投票を巡り、正当性を疑問視する声が相次いでいます。投票所に設置された投票箱は“透明”で、さらに選挙委員が戸別訪問し、投票用紙を集めていました。
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ウクライナ側は、ウクライナの4つの地域で行われたロシア編入に向けた“住民投票”の動きを捉えたとする映像を公開しました。女性が住宅の扉を激しくたたき、その隣には武装した兵士がいました。
親ロシア派は27日、“住民投票”の暫定結果を発表し、「約9割がロシアへの編入に賛成した」と発表しました。しかし、ウクライナ側は「ロシア側が住民を銃で脅して、投票させている」と主張するなど、投票の正当性を疑問視する声があがっています。
投票用紙に記入するスペースには周囲の視線を遮るついたてが設置されていますが、その隣の投票箱は“透明”です。これでは、どちらに票を入れたのか、丸見えです。
ドネツクでは、選挙委員が住宅の外で「住民投票! 投票したい人はいますか」と、投票を呼びかけ、さらに家の中まで戸別訪問し、投票用紙を集めていました。
選挙委員
「『ドネツク人民共和国』のロシア編入に賛成ですか?」
住民
「はい」
選挙委員
「私は背中を向けるので、あなたの意思で投票してください」
“住民投票”を巡り、ゼレンスキー大統領は27日、「占領地でのこの茶番劇は、『住民投票の模倣』とさえ呼べません」と自身のSNSで述べました。
27日、国連安全保障理事会も対応を協議する会合を開き、アメリカ国連大使は「偽りの住民投票だ」と非難する決議案を提出すると表明しています。
しかし、プーチン大統領は、最終的な結果を受けて、これらの地域のロシア併合に踏み切る考えです。
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一方、2014年、ロシアに併合されたクリミアでは、徴兵され、戦地へ向かう人々の姿がありました。
――みんな気分はどう?
ロシアに動員された予備役
「素晴らしい!」
ウクライナが反転攻勢を続ける中、プーチン大統領は部分的な動員令を決定しました。ロシア国内でも、今回、徴兵されるのは戦闘経験がほとんどない予備役のため、戸惑いが広がっています。
妻
「みんな怖がっている」
夫
「生きて無事に帰ってきます。大丈夫です」
男性の徴兵が決まったため、急きょ婚姻届を提出したというカップルがいました。新郎を見送る新婦の目には、大粒の涙が浮かんでいました。
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徴兵を避けるため、国外へ脱出する動きも続いています。
ロシアから脱出した男性
「プーチンのために戦いたくないし、若くして死にたくないです」
フィンランドには、先週末にかけて約1万7000人のロシア人が入国したといいます。
国外脱出への動きが広がる中、ロシア独立系メディアは「近いうちに、徴兵年齢の男性の出国が禁止される見込み」と報じており、混乱が広がる可能性もありそうです。
(2022年9月28日放送「news every.」より)
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