抗議デモの参加者に招集令状も…ロシアで“動員逃れ”の動き 検索ワード「手を骨折する方法」が急増｜TBS NEWS DIG
ウクライナ侵攻をめぐり30万人規模の新たな動員を決めたロシア政府。予備役に「軍に出頭せよ」と記された招集令状が届いています。市民は抗議を続けていますが、デモに参加し拘束された人にも招集令状が出されるケースが相次いでいることがわかりました。
■“対象外”の学生も…部分的動員表明のロシア 「100万人の動員」も？
バスの周りで別れを惜しむ人たち。
ロシアの極東で招集された予備役の男性らが出発する様子です。
プーチン大統領
「部分的動員に関する大統領令に署名した」
9月21日にプーチン大統領が表明した予備役の部分的動員。しかし、中には対象外のはずの学生も…
動員される学生
「今から出発すると軍に言われました」
学生の父親
「プーチン大統領は『学生は対象ではない』と言っていたのに招集された。こんなのはおかしいです」
当初、招集は30万人規模とされていましたが、現地の独立系メディアは非公開の機密条項に「100万人の予備役の動員が可能だと記されている」と報じています。
しかし、大統領報道官はこれを否定しています。
■「国外への脱出方法」「手を骨折する方法」で検索する人が一時急増
一方、国外へと逃げようとする人たちで混乱も…
ジョージアとの国境では、ロシアから出ようとする人たちの車で大渋滞が起きていました。
国外に飛行機で逃れた人たちに話を聞くと…
ロシアを出国した人
「部分的動員は、私がここ（トルコ）にいる理由の1つです。動員されたい、軍隊に行きたいと思うロシア人は多くないと感じています」
インターネット上では「国外への脱出方法」を検索する人が増えていて、中には「手を骨折する方法」という検索ワードまでも一時、急増しました。
■デモ拘束者にも招集令状 動員令は第2次世界大戦後“初”
また国内では各地で抗議デモが行われていて、すでに1300人以上が拘束されています。
さらに、独立系メディアによると、デモに参加し拘束された人に対して、警察署で軍への召喚状が手渡されるケースが相次いでいるということです。
なぜここまで混乱しているのか？
まず、ロシアには「徴兵制度」があり、▼男性のみ18歳から27歳の間に1年間兵役に就きます。その後、▼出兵の意思を示した人は軍に登録して「予備役」となります。
しかし、第2次世界大戦後、動員令が出されたことはなく、中には深く考えずに登録した人もいるのです。
モスクワ市民
「動員はいつの時代も良くない。動員令がないのが好ましいというのは、当たり前のこと」
「良くないことだと思う。自分は対象外なので落ち着いている。（招集されたら）どうにかして動員から逃れようとすると思う」
「多くの知人が動員された。動員は国を守るための正しい判断」
一方、ウクライナ東部と南部の4つの州の親ロシア派支配地域では、ロシアへの編入を問う「住民投票」が23日から始まっています。
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