3歳児置き去り死 運転の園長は… 父親の言葉に保護者説明が中断に(2022年9月7日)

3歳児置き去り死 運転の園長は… 父親の言葉に保護者説明が中断に(2022年9月7日)

3歳児置き去り死 運転の園長は… 父親の言葉に保護者説明が中断に(2022年9月7日)

 静岡県で通園バスに置き去りされた3歳の女の子が死亡したことを受け、こども園が7日午後に会見を開きました。バスを運転した園長は「不慣れでチェックミスがあった」などと説明しました。

 送迎バスの中で重度の熱中症のため死亡した河本千奈ちゃん。なぜ、5時間も車内に置き去りにされたのでしょうか。

 当時、バスのハンドルを握った増田立義園長(73)の口から初めて詳細が語られました。

 川崎幼稚園・増田立義園長:「(Q.園児がいない確認は、なぜしなかった?)いつもやっていなかったので、運転をするのが不慣れだったのが一つの原因だと思います。普段のバスの運転をするのがそんなにないので、バスの運転手に言っているが、自分自身がそれに対して言うだけであって不慣れだったなと。本当に苦しい思いをさせて申し訳なかったなと、今は感じています。そして暑いなか、よくあんな中でいて本当に可哀想だったなと感じています」

 増田園長の説明などによりますと、千奈ちゃんは送迎バスの後方座席にいて、他に5人の園児も乗っていました。運転席が園長、補助職員(70代)も同乗して走行したそうです。

 そして、園児を降ろしたバスは約240メートル離れた駐車場に停車して施錠。この日、園に到着したのが5日午前8時50分ごろで、帰りの準備のため午後2時10分ごろ、他の職員が鍵を開けたところ、座席前方付近で通路側に頭を向けて倒れていた千奈ちゃんを発見したということです。

 川崎幼稚園・杉本智子副園長:「6人中、5人までチェックをしておりました」「(Q.亡くなった千奈ちゃんのチェックは?)していなかったです。一番最後に乗るお子さんで、乗せたっていうところでチェックをし忘れたのかなって、チェックミスがありました。(これまでに)乗せるはずだった子を乗せなかったり、お迎えの子をバスに乗せてしまったりっていうことはありました。これまでを考えると、本当に申し訳ないですが、度々ありました。1年のうちに数回ということが度々あったと思います」

 送迎バスに約5時間閉じ込められた千奈ちゃん。捜査関係者によりますと、車内からは空の水筒が見つかったことが分かりました。

 当時、静岡県牧之原市は真夏日となる暑さで、千奈ちゃんは喉が渇いて中身を飲み干したとみられます。

 一方で園長の記者会見に先立ち、7日朝に保護者への説明会が行われました。

 説明会に参加する保護者:「うちの子が乗っていたバスは運転手さんも補助の方も、ちゃんと見てくれている印象だったので。もう、ちょっと信じられないなと思います」「(Q.これから登園で心配なことは?)今回の話はどうなのか分からないですけど、バス通園はやめようかなと検討しています」「(Q.あした以降はお子さんをどうする?)そのへんも含めて今後、検討していきます」

 2階の遊戯室に集まった保護者たち。園側から経緯説明があり、質疑が行われた後に異変が起きました。

 消防によりますと、114人いた保護者のうち7人と職員6人の合わせて13人が体調不良を訴え、救急搬送されたと言います。

 保護者説明会で一体、何が起きたのでしょうか。

 消防隊員:「119番の入電内容は保護者がパニックを起こしている、泣き叫ぶ、興奮している状態で119番通報があり、救急隊が出動した」

 4歳の誕生日を前に命を落とした千奈ちゃんの父親の言葉に、パイプ椅子から崩れ落ちた保護者もいたそうです。

 説明会に参加した保護者:「最初に倒れたのは一番前にいた保護者でした。そこから連鎖するように5から6人が過呼吸のような状態で倒れました。説明会は続けられる状況でなくなったので中断となりました」

 川崎幼稚園では、園児の登園などを管理するシステムが導入されていたものの、千奈ちゃんはシステム上「登園」となっていたことも分かりました。

 一方、ICカードを使ったシステムを導入している名古屋市のこども園。どんなものかというと…。

 駐車場に止めた後にもドライバーが確認し、Wチェックしていました。そして、バスの中だけではありません。

 保育士:「(Q.今、何をしている?)バスで登園した園児のICカードをタッチして出席を取っている」

 子ども専用のICカードを登録し、施設に入ったことを確認。朝の会の点呼に加え、ホワイトボードにも延長保育、お迎え、バス送迎、お休みなどを書き出しています。

 保護者:「車で送ることができないのでバスに頼って通園させている。こども園と先生を信じて安心して預けられている」

 3歳の女の子が送迎バスに置き去りにされて亡くなった静岡県の「川崎幼稚園」では、降りた人数の確認ができていなかった、運転手が最後にバス車内の点検をしていなかった、担任が出席確認をしていなかった、出席も欠席もしていない園児の保護者への連絡ができていなかったなどと要因を説明し、園長は辞任する事を発表しました。

 川崎幼稚園・増田立義園長:「(Q.バスの運転は不慣れとのことだが、頻度は?)近年は数えるほどしかない。僕が30代の時からやってるので、40年近くバスの運行をしている。多分、おたくが生まれたころには動いていた」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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