24年ぶりの円安水準も家計には「悪い円安」 インバウンドや製造業も「メリット享受できてない」【家計クライシス】|TBS NEWS DIG

24年ぶりの円安水準も家計には「悪い円安」 インバウンドや製造業も「メリット享受できてない」【家計クライシス】|TBS NEWS DIG

24年ぶりの円安水準も家計には「悪い円安」 インバウンドや製造業も「メリット享受できてない」【家計クライシス】|TBS NEWS DIG

かつて日本では円安は経済にプラスだと言われてきましたが、工場の海外への移転やインバウンドの落ち込みでメリットは薄れ、家計への悪影響のほうが目立つようになっています。

以前は多くの外国人観光客が訪れていた浅草。円安が進むと外国人は安く買い物ができるため観光業の追い風となっていましたが、こちらのレンタル着物店では…

レンタル着物店「華雅」 小野玲子代表
「(外国人観光客は)まだまだ3年前と比べると全然少ないです」

コロナ禍以前には多いときで月に400人以上の外国人が訪れていましたが、先月は30人ほど。

レンタル着物店「華雅」 小野玲子代表
「円安だと気楽に来られるというのが海外の人はあります。それがコロナで制限がかかっているところで(外国人観光客は)入国しづらい」

円相場は1ドル=140円台(午後1時20分ごろ)ときょうも24年ぶりの円安水準で推移しましたが、観光業界はインバウンドの恩恵を受けられていません。

一方、円安は日本からの輸出品が値下がりするため、製造業にプラスだといわれてきましたが…

コトブキテクレックス 松本憲幸社長
「石油会社、あと化学会社、そういった会社がこういった圧力容器を使っている」

食品や化学メーカー向けにタンクなどを製造している千葉県の工場です。円高が進んだ2000年代以降、工場を中国とタイに作り、現在は海外での売り上げがおよそ2割を占めています。

コトブキテクレックス 松本憲幸社長
「当時は、もう本当に(人件費が)10分の1とかそんな感じで」

現在では作ってから売るまで海外で完結することも多くなり、円安のメリットが小さくなったといいます。

コトブキテクレックス 松本憲幸社長
「円安のメリットはあまり享受できてない。なぜなら輸出物件(製品)は、もうほとんど中国とタイで完結しているので、もう外(から)外のビジネスになってしまってる」

専門家は…

みずほ証券 小林俊介チーフエコノミスト
「かつて円安が日本国内での生産や雇用を増やすと、こういう時代には回り回って家計の懐にかえってきたから、必ずしも円安が悪いものじゃないということがあった。今はそういう状況ではない。家計にとっては悪い円安」

かつては「貿易立国」といわれ円安を追い風にしてきた日本ですが、いまや家計への悪影響のほうが目立つようになっています。

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