【23年の歴史に幕】お台場の“大観覧車” 思い出を胸に最後の空中散歩

【23年の歴史に幕】お台場の“大観覧車” 思い出を胸に最後の空中散歩

【23年の歴史に幕】お台場の“大観覧車” 思い出を胸に最後の空中散歩

東京・お台場の大観覧車に多く人が集まりました。お台場のシンボル的存在でしたが、8月31日で歴史に幕を閉じます。誕生から23年、多くの人が別れを惜しむ中、仕事の休みを取って訪れたという2人には、この観覧車を大切に思う“特別な理由”がありました。

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思い出を乗せて回り続けた東京・お台場の大観覧車が、8月31日、23年の歴史に幕を下ろします。

開業したのは1999年。当時、“世界一の高さ”として注目されました。8月31日、その観覧車を見つめる男性がいました。

サノヤス・ライド 竹内啓祐理事
「(お台場は)埋め立て地ということで、かなり大変な工事になりましたね。『(営業が)OKですよ』と証明いただいたのが(オープン)2日前だったんですね」

竹内さんは、建設前からずっと運営に携わってきました。

サノヤス・ライド 竹内啓祐理事
「初年度は(来場者)200万人くらい。長い時には5時間くらいの待ち列がありましたので、記憶に残る仕事をさせていただいた」

ただ、観覧車がある「パレットタウン」の営業終了により、「ヴィーナスフォート」など3つの施設がすでに閉館。そして23年間、2100万人以上を乗せ続けた観覧車も、9月から解体されることになりました。

変わりゆくお台場で迎えた8月31日、最後の日。

夏休み最終日、暑さの中でも、午前11時の営業開始時刻には長蛇の列ができていました。多くの人が別れを惜しむ中、最終日に合わせ、仕事の休みを取って訪れたという2人に話を聞きました。

訪れた女性
「ちょうどこの観覧車に乗って、今の旦那さんに告白していただいた場所です」

5年前、初デートで告白され、この観覧車で交際がスタートしたそうです。何度もここでデートを重ね、2人にとってかけがえのない場所になりました。2年前に結婚した際には、婚姻届の新しい本籍地を“観覧車の住所”にしたといいます。

女性
「私たちがスタートした場所が、このお台場の観覧車なので」

最後に味わう、16分間の空中散歩です。

男性「このあたりで告白したんだよ、4分の3過ぎたあたりで」
女性「5年もたつんだね…。あの頃、無くなるなんて微塵(みじん)も思ってなかったからさ」
男性「さみしい?」
女性「さみしい…」
男性「最後だからね」

乗り終えると――

女性
「すごい、あの…涙が止まらない。16分間で走馬灯のように、いろんな私たちの歴史を思い返せる時間だったので」

男性
「観覧車はなくなるけど、本籍がある土地は残るので、大切にしていきたいなと思ってます」

観覧車は午後7時に受付を終了し、春夏秋冬のイルミネーションを点灯して、最後の夜を彩ります。
(2022年8月31日放送「news every.」より)

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