富山不明2歳児“手掛かりなし” 500m先神社で“におい”…元刑事「望みはドラレコ」(2022年8月24日)
富山県高岡市で2歳の男の子が行方不明になって、24日で5日目です。捜索が難航しているのは、この地域ならではの事情がありました。
■“手掛かりなし”専門家「歩行能力高まる」
竹の棒を使い、川底を探りながら進みます。田んぼには、ドローンを飛ばして上空から捜索しています。
高岡市の高嶋怜音ちゃん(2)が行方不明になって4日目となる23日、警察や消防およそ160人態勢で、引き続き捜索が行われましたが今も行方は分かっていません。
一体なぜ、手掛かりさえ発見できないのでしょうか。
20日、母親が入浴後の長女の髪を乾かしている間に、姿を消した怜音ちゃん。午後6時40分ごろ、富山県には大雨警報が出ていました。
近所の人:「(Q.普段どれくらい水がある?)これが普通」「大体これぐらいやね」「(先週土曜日は)倍はあった。水は」
川の深さは、消防隊員の腰辺りまであることが確認できます。仮にこの倍ほどの深さとなると、身長およそ80センチの怜音ちゃんはもちろん、大人でも全身がつかってしまいます。
怜音ちゃんの自宅周辺には、数百メートルの位置に2つの川が流れているほか、すぐ近くには大きな用水路もあります。
自宅周辺の店の防犯カメラを見ると、午後7時ごろ、雨は小康状態ですが、辺りはかなり暗くなっています。
警察によりますと、行方が分からなくなった20日、警察犬は怜音ちゃんの自宅からおよそ500メートルの位置にある福田神社でも反応したということです。
子どもの発達と教育に詳しい専門家は、次のように話します。
東京家政大学・岩立京子教授:「2歳になると、知的好奇心とか興味や関心が非常に強くなる。あるいは、身体的にも歩行能力や運動能力が非常に高まってくる。特に興味や関心があるものがあれば、2キロないし3キロくらいは歩くと思う」
■“怜音ちゃん目線”で歩いてみると…
4年前には、山口県周防大島町で、2歳の男の子が行方不明に…。3日後、最後に目撃された場所からおよそ560メートル離れた山中で、ボランティアで捜索に来ていた尾畠春夫さんが発見しました。
スーパーボランティア・尾畠春夫さん:「彼の姿を見た時に、わしはもう頭の中真っ白になった。座って『おいちゃん、ここだよ』なんて、言ってくれるなんて全然思わなかった。ほんとに」
2016年には、北海道七飯町で7歳の男の子が山林で行方不明になって7日…。いなくなった場所から、直線距離でおよそ4キロも離れた陸上自衛隊の駒ケ岳演習場内にある小屋で保護された例もあります。
怜音ちゃんが仮に自宅から福田神社まで行ったとすれば、どんな景色の中を進んだのか、道のりを“怜音ちゃんの目線”で歩いてみました。
勝手口から1人で歩いて出て行ったとみられています。身長およそ80センチ、大体これぐらいの目線です。
100メートルほど進むと、用水路があります。
いなくなった当日の夕方は、これ以上に水があって、手前の溝の方にも、水が張っていたということです。深く、流れもあるので、万が一転落してしまうと大変です。
その先の道路脇には、田んぼが続いています。街灯も少なく、当日は道路と田んぼの境目が分かりにくくなっていた可能性があります。
福田神社に到着すると、近くには川が流れています。
■少ない防カメ 元刑事「望みはドラレコ」
23日、怜音ちゃんの祖父は、取材に対して「両親は時間が経ってきて、かなり落ち込んでいる」と話しているということです。
なかなか発見できない理由について、元刑事の佐々木成三氏は次のように話します。
元埼玉県警捜査1課刑事・佐々木成三氏:「防犯カメラの数が圧倒的に少ない。雨とはいえ、車が通っている状況も考えられるのかなと思うと、(望みは)ドライブレコーダー。ただ、防犯カメラがない以上、どの車がそこを通ったのか分からない」
さらに、自身が現場に行って感じたことがあるといいます。
佐々木氏:「住宅の一つひとつの敷地がかなり広くて、物置とか付随建物が付いている住宅が多いと感じた。そこがもしかしたら盲点・死角があって、私たち大人が見えないような場所が、もしかしたらそういった色んな敷地の中にあるのかなと」
24日も捜索は、午前5時半から行われています。
(「グッド!モーニング」2022年8月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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