【イギリス】ジョンソン首相辞任表明 “続投”主張も 「退任論」が…
イギリスのジョンソン首相が7日、辞任を表明しました。当初は続投を主張していましたが、閣僚の“抗議の辞任”が相次ぎ、一転、辞任表明を余儀なくされました。会見で首相は「この政府の偉業を誇りに思う」と述べ、自らの“偉業”を強調。しかし、一連の不祥事については全く触れませんでした。
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ジョンソン首相は日本時間7日8時半ごろ、首相官邸のドアを開け、カメラの前に現れました。
イギリス ジョンソン首相
「新たな党首、つまり新たな首相を選出することが、保守党の意思だということが明確になりました。新たな党首を選出するプロセスが今から始まります。そのタイムスケジュールは、来週、発表されます」
相次ぐ不祥事で、閣僚の辞任が相次ぐ中、「首相を辞任する」と表明しました。会見が始まると、周囲にいた聴衆からはブーイングが。就任から約3年が経過していました。
ジョンソン首相
「私がただ続けたかっただけでなく、2019年に約束したことを続けることが、私の仕事・責務・義務だと感じたからです。この政府の偉業を誇りに思います。私はブレグジットを達成し、大陸(EU=欧州連合)との関係性を築き、国会で法律を作るこの国の力を取り戻し、パンデミックを乗り越え、ヨーロッパで最も早くワクチンを接種させ、ロックダウンを最も早く終わらせました。ここ数か月では、(ロシアの)プーチン(大統領)のウクライナへの攻撃に対して立ち上がった。ヨーロッパを主導しました」
自らの首相としての仕事を“偉業”と強調しました。
ジョンソン首相
「失望した人も多くいるでしょう。私が世界で最高の仕事をあきらめなければならなくなり、悲しんでいることを知ってほしいです」
辞任会見は約7分で終わりました。しかし、一連の不祥事については全く触れられませんでした。新たな首相は、保守党の党首選を経て誕生する見通しですが、ジョンソン氏はそれまで、暫定的に首相を続けることになります。
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ジョンソン氏は前日の6日も、議会でブーイングで迎えられていました。身内だったはずの閣僚も「信頼を失った」として、“抗議の辞任”をしていました。
辞任したジャビド保健相
「忠誠心は、双方向でなければなりません。ここ数か月の出来事で、このチームに参加することはますます困難になっています」
スコットランド国民党 ブラックフォード議員
「あと何人、大臣が辞めたら、あなたは辞表を書きますか? もしかして今、書いてますか?」
ジョンソン首相
「いや、これは今、議員の質問をメモしていて…」
完全に居場所を失った首相。辞任を今か今かと迫られましたが、首相は「困難な状況でも、(有権者からの)大きな負託を受けた首相は前進しなくてはいけません」と続投を主張し続けていました。
しかし一夜明けると、メディアが「すぐに退任すべきだ」と論調を強める中、一転、辞任表明を余儀なくされました。
(2022年7月7日放送「news zero 」より)
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