「熱中症で死んでしまう牛も」しなびる野菜…車の故障 連日の暑さ“影響”広がる(2022年6月30日)

「熱中症で死んでしまう牛も」しなびる野菜…車の故障 連日の暑さ“影響”広がる(2022年6月30日)

「熱中症で死んでしまう牛も」しなびる野菜…車の故障 連日の暑さ“影響”広がる(2022年6月30日)

30日に猛暑日を記録したのは、全国で179地点と今年最多となり、熱中症も相次ぎました。

大阪の小学校では午後2時過ぎ、ブランコ遊びをしていた児童4人が熱中症の疑いで救急搬送されました。

千葉の南房総市では、82歳の男性が自宅の庭で倒れているところを通行人が発見し、病院に搬送されたが死亡が確認されました。

全国で一番気温が上がったのは、埼玉県鳩山町の39.9度。熊谷では39.5度と、7日連続の猛暑日となりました。

厳しい暑さが続いていることによって、様々なところで影響が出ています。

すでに今年2回、40度を記録した群馬県伊勢崎市。30日も39.7度と、40度にせまる勢いでした。

伊勢崎市にある遊園地『華蔵寺公園遊園地』のシンボル、大観覧車は動いていません。熱中症対策のため、気温が38度以上で運行を中止しています。

暑さによる運行中止は例年7月・8月が多く、6月で止めるのは初めてのことだといいます。

華蔵寺公園遊園地業務係・中山浩係長:「(6月の運行中止は)予想してなかった。色々苦慮しています。収入面も減ってきているので、今後も大変だろうと思っていますが、秋口からまた挽回(ばんかい)できたらいいな」

暑さに弱い乳牛はエサを食べる量が減り、それに伴い、乳量も減っているといいます。対策として、牛舎では送風機で風を送り、200台以上のミスト装置をフル稼働しています。

増茂デイリー専務取締役・増茂崇さん:「熱中症で死んでしまう牛もいた。きょう2頭死んでしまった。やるだけのことはやっているが、全然今の気象状況に追い付けていない」

さらに、例年、暑くなる前までに行っていた人工授精も、早すぎる暑さでできなくなっているといいます。

増茂デイリー専務取締役・増茂崇さん:「この暑さだと、ほぼ受胎しないので、約3週間早く人工授精を取りやめる。来年以降、子牛や牛乳の販売に響いてくる」

東京都心では6日連続の猛暑日となり、6月としての連続記録を更新。35度に達した時刻は午前10時41分と、今年一番の早さとなりました。

都内の住宅街で大粒の汗を流すのは、車の修理会社『セイビー』の・岸康平整備士さん。「エンジンがかからない」という連絡を受け、やってきました。

原因は『オルタネーター』と呼ばれる“発電機”の故障です。連日猛暑が、故障の大きな要因になっているといいます。

セイビー・岸康平整備士:「ある程度の耐熱温度はあっても、それを超えてしまうと、制御センサーや基盤が焼けて壊れてしまう。どんどん暑くなって、壊れる車が増えているのかなと」

今、こうした修理の依頼が急増しているといいます。コールセンターには、暑さによる修理の依頼が、今月だけで153件入っています。これは、去年の7月とほぼ同じ数字で、6月にこれだけ多くの依頼がくるのは初めてのことです。

セイビー事業開発部・赤尾紀明マネジャー:「気付いたら梅雨も明けて、春も終わっていて、これだけの暑さになって、想像以上に依頼が増えているので、しっかり体制を整えていきたい」

そんななか、また故障車です。配達中に突然、車が動かなくなってしまったといいます。バッテリーを取り換えても動かなかったため、修理業者に連絡をしました。

故障車の持ち主:「その時は焦りましたね。この暑さなので(原因は)バッテリーだろうとは思った」

しかし原因はバッテリーではなく、また暑さによる“発電機”の故障でした。

セイビー・柏崎弦希整備士:「車が動かないというのは、今後お盆になってくると、旅行に出かける方が多いと思うので、早急に直すのがいいのかなと頑張っている」

連日続く猛烈な暑さは、農作物にも被害をもたらしていました。

鈴木農園・鈴木弘晃さん:「上まで(実が)詰まっていない。取り終わった畑だと、2~3割は先が詰まってないトウモロコシがあった」

実が上まで詰まっていないトウモロコシ。短い梅雨の水分不足が原因です。さらに高温続きで、実がしなびる被害も出ています。

茨城県古河市の30日の気温は38.6度。畑の一角には、暑さで痛んで出荷できなくなった野菜が破棄されていました。

鈴木農園・鈴木弘晃さん:「焼けているの分かりますか。葉っぱ、色違いますよね、これが高温で焼けた葉っぱです。やっぱ残念ですよね。もったいない。ちょっとでもみんなに食べて頂きたかった」

収穫したキャベツは品質を維持するため、一定の温度で冷やしますが、ここにも暑さの影響が…。

鈴木農園・鈴木弘晃さん:「いつもは9度で設定しているが(開けると)14度とかになって。これだけ暑いとフル稼働して、すごく電気代がかかっている」

電力不足が懸念されるなか、老朽化で休止していた姉崎火力発電所が、30日に再稼働しました。

これを受け、政府は4日連続で出していた東京電力管内の『電力需給ひっ迫注意報』を午後6時に解除しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事