【アメリカ】ベーグル&コーヒーが“2500円” 物価高騰で27年半ぶり大幅利上げ
アメリカの中央銀行にあたるFRB(=連邦準備制度理事会)は、約27年半ぶりに0.75パーセントの大幅利上げを決定しました。食料品などの記録的な物価上昇に歯止めはかかるのでしょうか。
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アメリカ・ニューヨークにあるオープンテラスの店でお客さんがほおばっていたのは、ニューヨーカーの定番朝食・ベーグルです。焼きたてのベーグルにクリームチーズやサーモンなどをはさみ、思い思いにアレンジします。しかし、ここにも異変が起きていました。
ベーグルのサンドウィッチにコーヒーを足した値段が19ドルと、一食でなんと、日本円で2500円以上するようになったのです。その理由は、原材料の値上げでした。
小麦粉の価格高騰などで、1.4ドルだったベーグル単体の値段も、少しずつ値上げしました。15日も、さらに値上げに踏み切り、急きょ、赤いペンで書き足して1.75ドルから1.95ドルになりました。
クリスさん
「できるだけ(材料費の)影響をこちらで吸収しようとしていますが、ここ最近はまるでパンチの応酬のようで、値上げする以外の選択はありませんでした」
週に2、3回ベーグルを買うという常連客からは、こんな声も聞かれました。
常連客
「もし破産したとしてもベーグルを買います。これだけは諦められないの」
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アメリカの消費者物価指数は、先月、前の年の同じ月に比べて8.6%上昇しました。中でも高騰が著しいのがガソリンで、48.7%も上昇しました。
ガソリンスタンド客
「(満タンにするのに)前は80ドル(約1万円)くらいだったけど、30ドル(約4000円)上がった。これは高い」
アメリカでは、物価が上昇するインフレに歯止めがかかりません。そこで、アメリカの中央銀行にあたるFRB(=連邦準備制度理事会)が打ち出したのが、通常の上げ幅の3倍にあたる0.75%という、政策金利の大幅な利上げです。
FRB パウエル議長
「労働市場は非常にひっ迫し、インフレ率はあまりに高すぎるため、政策金利を0.75%引き上げた」
この規模の利上げは、1994年11月以来、約27年半ぶりです。
市場関係者は「インフレの先行き不透明感は払拭(ふっしょく)できない」としていて、金融緩和を続ける日本とアメリカの間で金利差が広がることで、円安がさらに進む可能性があるとみています。
松野官房長官は「日本経済や世界経済にどのような影響が生じるか、引き続き注視する」としています。
(2022年6月16日放送「news every.」より)
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