【都内のカラス】20年前と比べ約7割減少 行政の対策やコロナ禍も影響…
都内に生息するカラスが、20年前と比べ約7割、減少したといいます。専門家によると、行政の対策に加え、コロナ禍に飲食店が店を閉めていたことも影響しているといいます。都市部で減ったカラスは、いったいどこへ行ったのでしょうか。
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23日朝、まだ人通りも少ない東京・上野のアメ横商店街では、看板や屋根の上など、ところどころにカラスの姿がありました。
通りに目を向けると、飲食店などの前に出されたゴミをあさるカラスの姿がありました。近くでは、ゴミが散乱する様子も見られました。
都内では過去に、カラスが人に近づき、持っていた食べ物を奪う行動や、電柱に針金などで作られたカラスの巣が電線に触れ、ショートし停電する事態も起きていました。
しかし、23日、上野の様子を知る人からは、「一時期よりは減った気はしますね。朝掃き掃除していて、(カラスの)羽根があまり落ちてない」「コロナ禍前の方がいたかな。逆に見ないですよ、全然少ない」と、“カラスが減ったのでは”という声が聞かれました。
商店街を見てみると、メインの通りにはカラスの姿はなく、ゴミ袋にはネットがかけられていました。
カラスの生態に詳しい東京大学・樋口広芳名誉教授は、「行政がカラス対策、いろんなことしてきたんですね。それが効果を示してきている。(東京都の)カラスの数は減少しています」と話しています。
東京都では約20年前、カラスによる被害の増加を受け、対策チームを発足しました。公園などでのカラスの捕獲や巣の撤去、区市町村での生ゴミの収集方法の改善などを実施し、20年ほどで生息数は約7割減少したといいます。
急激に減少した都内のカラス。専門家が指摘した可能性は――
東京大学 樋口広芳名誉教授
「エサがカラスの口に入らないようにすることは、ほかの場所に移動させることにつながるから、埼玉とか神奈川とか千葉、そういった地域に、一部のカラスが移動したということはあると思います」
ゴミ出しの際の対策や、コロナ禍で飲食店が店を閉めていたことなど、エサとなっていた生ゴミが食べられなくなり、都市部から郊外へと移動した可能性があるということです。
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一方、東京近郊の埼玉県越谷市の駅前では、鳴き声が鳴り響く中、多くのカラスの姿がありました。朝の通勤時、道路やビルの上などに多く見られました。
駅前に停車していたタクシーの運転手
「ここに今ついてたの、掃除したばっかりで、この辺からウンチがピューンって。きょうも多い方だと思います」
越谷市によると、コロナ前には生息数の変化はなく、コロナ禍となり、数の調査はできていないといいます。
カラスは、3月から7月にかけて繁殖期を迎え、エサを求めて人や飲食店の多い駅周辺に集まるということです。
越谷市民
「ベビーカーに食べ物がないか、カラスが探っていたりして、ベビーカーには食べ物おいたままにしないように気をつけている」
カラスは巣やヒナを守るため、この時期、警戒心が高まるといいます。威嚇や攻撃をしてくる可能性があるため、注意が必要です。
(2022年5月23日放送「news every.」より)
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