【価格高騰】モヤシも麺も…大痛手 1杯1000円時代も?

【価格高騰】モヤシも麺も…大痛手 1杯1000円時代も?

【価格高騰】モヤシも麺も…大痛手 1杯1000円時代も?

麺、スープにチャーシューなどのトッピング…。町のラーメン店にも今、値上げの波が押し寄せ、ラーメン店の店主は「今までこんなことはなかった」と困惑しています。食材の業者やラーメン店が直面する、価格高騰の現状を取材しました。

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お腹を満たす庶民の味方、ラーメン。器からこぼれそうなほど乗ったモヤシと、肉厚なチャーシュー。ガツンとくる濃厚な豚骨スープがたまらないラーメンです。しかし――

らーめんバリ男 岩崎誠店主
「全ての材料が値上がりしていて、今までこんなことはなかったです」

豚骨味の決め手となるラードの原料、背脂が30%値上がり、特製ダレにつけ込んだ豚肉のチャーシューは10%アップしました。さらに、スープに使う骨とモヤシは10%、麺も7%と、食材の値上がりが軒並み続いているのです。

「らーめんバリ男」では、ラーメンの無料トッピングに、野菜増しと脂増しがあり、多くのお客さんが注文します。

お客さんは「脂増しは僕のなかでは必須ですね。切っても切れない存在です」と話しますが、お店にとっては大痛手といいます。

岩崎店主
「全部無料なので、けっこうやばいです。脂をかけた方がおいしくなるんですけど、『増やさないで~』と思いながらやっています」

肉の卸売り業者から、来月、さらなる値上げ通達がきているため、今後、店頭価格への転嫁も検討せざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。

岩崎店主
「『耐えられるところまでは耐えてやろう』と思うんだけど、これ以上(仕入れ値)上がると、やっていても利益が出なくなってしまうので」

総務省の調査によると、中華そばの平均価格は613円で、これまでで最も高値となっています。

らーめんバリ男では、食材の高騰を考えると、本来は、1000円程度の店頭価格が妥当だといいますが、「安くてうまい」を守るため、現状は据え置きにしています。

「(払うのに)1000円の壁というのはあると思います」

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店に食材を卸す食肉卸業者では、何が起きているのでしょうか?

海外から仕入れたチャーシュー用の豚バラ肉や、スープ用の骨、ラード用の背脂の価格が、去年の末から軒並み値上がりしているといいます。

オザワ食肉センター 小澤和人さん
「(背脂の仕入れ値は)だいたい1.5倍くらいに上がってきています。中国がロックダウンしていて、港で船が止まってしまっている状態なんですけど」

高騰の理由は、中国のロックダウンで輸入肉が品薄になっていることや、急激に進んだ円安などがあるといいます。

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ラーメンに欠かせない麺の値上がりも深刻です。全国100店舗以上のラーメン店に麺を卸す、東京・大田区にある丸山製麺の製麺工場では、何度も押し寄せる値上げの波に悲鳴をあげていました。

小麦粉を機械に入れて練り、のばして巨大なロール状にします。それを機械に通すと、縮れ麺が完成します。

丸山製麺営業職 丸山健太さん
「昨年に2回(仕入れ価格の)値上がりがありまして、今回で3回目の値上げになります」

生産地の天候不良や、海上運賃の値上がりなどで、先月、輸入小麦が3回目となる値上がりになりました。そのため、ラーメン店に卸す来月以降の麺の価格も、上げる方針だといいます。

丸山さん
「(ラーメン店への麺価格を)約5%から、商品によっては10%ほどの値上げというのを、お願いせざるを得ない状況になっていますね」

庶民の味方ラーメンが、1000円超えとなる日がきてしまうのでしょうか。
(2022年5月23日放送「news every.」より)

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