「撃てと命じられて・・・」ロシア兵(21)の“戦争犯罪”裁判スタート(2022年5月14日)

「撃てと命じられて・・・」ロシア兵(21)の“戦争犯罪”裁判スタート(2022年5月14日)

「撃てと命じられて・・・」ロシア兵(21)の“戦争犯罪”裁判スタート(2022年5月14日)

 ウクライナの首都キーウで注目の裁判が始まりました。

 被告は丸刈りにパーカーとスエットパンツ姿の男。ガラス張りの小さな部屋に連れて来られました。出廷したのはロシア軍の戦車部隊に所属する、ワディム・シシマリン被告(21)です。

 ロシア軍兵士、ワディム・シシマリン被告:「(Q.あなたは兵士ですか?)はい」「(Q.結婚はしていますか?)していません」

 ウクライナ検察によると、シシマリン被告は武装していない民間人、62歳の男性に発砲し、殺害した疑いが持たれています。

 ロシアによる侵攻後、戦争犯罪を裁く初めての裁判が始まりました。

 事件が起きたのはロシア軍による侵攻から4日後の2月28日、ウクライナ北東部スムイ州にある村でした。

 海外メディアなどによると、攻撃を受けたシシマリン被告は他の4人の兵士とともに盗難車で村を走行中、自転車に乗って電話をしていた62歳の男性と遭遇。

 シシマリン被告はウクライナ軍への通報を恐れて窓を開けた車内から自動小銃で男性に発砲したとされています。

 ロシア語の通訳を介しての質問に落ち着いた表情で答えるシシマリン被告。

 AP通信によると、「私は撃てと命じられて1発撃った。男性は倒れたが我々はそのまま移動した」と殺害を認めているということです。

 シシマリン被告は、有罪となった場合、最高で終身刑になる可能性があるということです。

 ロシア軍兵士による戦争犯罪の疑いのある行為についてはアメリカのCNNも報道。入手した映像には武器を持っていない2人の民間人を背後から射殺した後、店の中を物色し略奪に及ぶ姿が映っていました。

 ウクライナの検察当局は、ロシア軍による戦争犯罪が疑われるケースは1万件以上あるとして捜査を進めています。

 ウクライナ検察・ベネディクトワ検事総長:「今回の訴訟手続きによって、現在、戦場となっている地域でのウクライナ市民の命を救うことができます。なぜなら我々は犯罪者を全員見つけ出すからです。犯罪者全員の身元を割り出しそして全員を裁判にかけるつもりです」

 一方、ロシア側はウクライナの演出だと非難。戦争犯罪への関与を否定しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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