【知床観光船事故】引き揚げ作業は難航か 費用は“数億円単位”指摘も

【知床観光船事故】引き揚げ作業は難航か 費用は“数億円単位”指摘も

【知床観光船事故】引き揚げ作業は難航か 費用は“数億円単位”指摘も

知床半島の沖合で観光船が沈没してから2日で10日目となり、いまも12人が行方不明となっています。今後、焦点となる「KAZU 1」の引き揚げ。専門家によると、水深が115mと深いことに加え、潮の流れの影響などもあり、引き揚げ作業は難航が予想されるといいます。その費用についても“数億円単位”だとしています。

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鈴木智也さん(22)は、観光船が沈没した先月23日、共に乗船していた恋人にプロポーズすることを決めていました。

鈴木智也さんの父
「本人も『早く結婚したい』という気持ちがあったみたいで、最後に、(本人の)車を回収する時に、本人の手紙が出てきたんです。つらくて読めなかったです…」

2日、北海道帯広市で営まれた告別式の会場には、智也さんが恋人にサプライズで用意していたプレゼントと「手紙」の写真が掲げられていました。手紙には、次のような言葉が手書きで綴られていました。

『誕生日おめでとう

 今日で出会って308日が経ちました。最初は本当に顔が小さくて可愛いな~って。いい子だなって、それが今や彼女なんだよ!!! 凄くない? 本当に運命感じたし、こんなに気が合う彼女って他に居ないよ』
『ここまで支えてくれて、好きで居てくれてありがとう。
 そして、ずっとずっと大好きです。
 周りにどう思われたって2人で乗り越えていくって決めたし、環境が変わっても俺が守るって、俺が大切にするって誓ったから。これからも一生一緒についてきてください。産まれてきてありがとう。愛しています。嫁になってくれますか? 7月7日に返事待ってます。』

手紙の日付は事故のあった日で、恋人の誕生日でもありました。

告別式では、恋人との2人の思い出の動画もスクリーンに映し出されました。ただ、智也さんの恋人の行方はいまもわかっていません。

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多くの命を奪った観光船「KAZU 1」の沈没事故では、見つかった14人全員の死亡が確認され、いまも12人の行方がわかっていません。

懸命な捜索が続く中、海上保安庁の職員は2日、「知床遊覧船」の事務所や桂田社長の自宅などを業務上過失致死の疑いで家宅捜索しました。

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先月23日、「カシュニの滝」付近からの連絡を最後に、消息を絶った「KAZU 1」。海上保安庁は先月29日、沿岸から西に約1.3キロ先の海底、水深115メートルの場所で船体を発見しました。船首は、ほぼ南方向を向いていて、水中カメラの映像では、後方のドアが開いていましたが、人影などは確認できていないということです。

今後、焦点となる「KAZU 1」の引き揚げについて、水難学会副会長で元海上自衛官の安倍淳氏に聞きました。

水難学会副会長 元海上自衛官・安倍淳氏
「最終的にはダイバーが入って、船の下にワイヤーを通して、船を引き揚げるための作業を行うことになります」

しかし、水深が115メートルと深いことに加え、潮の流れの影響などもあり、引き揚げ作業は難航が予想されるといいます。

水難学会副会長 元海上自衛官・安倍淳氏
「沖から知床半島に沿うように、一定の方向で潮は流れているのかなと。時速2キロ程度と聞いています」

また安倍氏は「(引き揚げは)月単位のオーダーになってくるのではないかと思います」と話し、かかる費用については数億円単位だともしています。
(2022年5月2日放送「news every.」より)

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