盛り土の変更届 図面なしで受理か 熱海土石流めぐる不可解【現場から、】 |TBS NEWS
シリーズ「現場から、」です。静岡県熱海市の土石流災害で起点にあった盛り土をめぐる大量の公文書。その中に、安全性に関わる重要な図面が存在しないという不可解な実態がJNNの取材で明らかになりました。
熱海市伊豆山で盛り土を造成した不動産会社の元幹部の男性です。
盛り土を造成した会社の元幹部
「これ、まさしく私の字。(この届出書を書いたのが?)私、間違いなく俺の字、全てが」
男性が書いたのは2011年に熱海市が受理した盛り土工事の最後の変更届。
この届け出で現場責任者がこの男性に変更され、工事の計画内容は「別紙計画図の通り」となっています。
しかし、肝心の計画図は…
盛り土を造成した会社の元幹部
「(別紙計画図の通り…これ付いてないんですよ?)確かに。(この計画図はどこにあるんですか?)この時に計画図なんか出してないよ」
盛り土が被害を甚大化したとされる熱海市の土石流災害では、神奈川県小田原市の不動産会社が2007年に盛り土の造成を申請、その後、工法などの変更届を合わせて3回出していることがわかっています。
計画図のない変更届は盛り土の最終的な形を決定づける大事なものでした。
前の土地所有者
「この字は事務方の担当の字です。図面をかける範疇の人ではありません。(図面を)全く見たこともないし、この話を聞いたこともない」
前の土地所有者は図面の存在と自身の関与を否定しました。
盛り土の安全性を約束する重要な届け出。熱海市の認識を聞いてみると…
熱海市の担当者
「公文書はこれで全て。図面はない。防災工事について、現場で相手と口頭で確認して、文書でも渡した」
熱海市は、2011年7月12日、不動産会社側に排水対策などの防災工事を行うよう現場で指導し、その日に書いてもらった変更届を即日受け付けたとみられます。
盛り土を造成した会社の元幹部
「(計画図がないのに熱海市は変更届を受け取った?)そういうことだよね。この当時はおそらく、こうやってくれ、早くやってくれとか、こういうもん出してくれって、結構、担当者とはそんなにギスギスした関係ではなかった。書面上だけを出してくれとそうだと思うよ」
熱海市の担当者
「放置されると困るため、とにかく防災工事をやってもらいたい思いで手続きを急いだ」
盛り土の危険性を認識し、再三指導を続けてきたゆえの焦り。
熱海市が受理したことでその後、どう影響したのか、静岡県の第三者委員会でも検討されるとみられます。
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