【皇室日記】愛子さま大学3年生に 「源氏物語」に目を輝かせ…平安文学に深い関心
学習院大学3年生になった天皇皇后両陛下の長女・愛子さま。文学部日本語日本文学科で学ぶなか、「源氏物語」など平安文学をはじめとする古典文学に深い関心を持たれています。このニュースについて日本テレビ客員解説員の井上茂男さんに聞きました。
■両陛下の立場を考慮され、今年も当面はオンラインで受講
学習院大学に在学中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは、新型コロナウイルスの影響により入学以来オンラインでの受講が続いてきましたが、3年生となる今年も当面登校されないことになりました。愛子さまは10〜20代の増加が顕著であるという現在の新型コロナの感染状況を踏まえ侍医とも相談して判断されたということで、側近は「実際に登校されたいお気持ちはあるものの、結果として両陛下への感染につながってはいけないと心が揺れる中での決定と承知している」と話しています。
――このニュースをどのように聞かれましたか
驚いたのは、大学には通いたい、でも10~20代の感染が顕著だから両陛下の感染につながってはいけないと、心が揺れる中でオンラインを選ばれたという点です。ご両親の立場を踏まえてのお考えで、率直にすごいと思いました。
■「源氏物語」など古典文学に深い関心
――大学では何を学ばれているのでしょうか
3月17日の成年を迎えての記者会見で話されていますが、文学部日本語日本文学科に通い、2年生から「日本語日本文学系」を選択されています。
「日本語学」に関しては、日本語のルーツや文法など日本語に関する基礎的な事柄を幅広く学び、「日本文学」に関しては、平安時代から昭和初期にかけての多様な文学を考察する授業や、紀行文を民俗学的な視点で読む授業などを受けられているそうです。
会見では、関心のある分野についても、「関心のある分野は、いまだ模索中といったところではございますが、以前から興味を持っておりました、『源氏物語』などの平安時代の文学作品、物語作品を始め、古典文学には、引き続き関心を持っております」と話されています。
この会見を見て、20歳の誕生日に公表された映像に合点がいきました。映像には『「源氏物語画帖」の説明を受けられる愛子さま』というキャプションがついています。画帖が「源氏物語」なら、説明を受けられる後ろに立てられた屏風も「源氏物語図屏風」で、どちらも皇室に伝わる名品です。愛子さまが目を輝かせて説明を聞かれているのがわかり、古典文学に関心がおありなのだと感じましたが、ご関心は研究レベルでもっと深かったようです。
コロナ禍でまだ自由な学生生活はままならないでしょうが、ご関心をどんどん深めていっていただきたいと思います。
【井上茂男(いのうえ・しげお)】
日本テレビ客員解説員。皇室ジャーナリスト。元読売新聞編集委員。1957年生まれ。読売新聞社で宮内庁担当として天皇皇后両陛下のご結婚を取材。警視庁キャップ、社会部デスクなどを経て、編集委員として雅子さまの病気や愛子さまの成長を取材した。著書に『皇室ダイアリー』(中央公論新社)、『番記者が見た新天皇の素顔』(中公新書ラクレ)。
(2022年4月17日放送)
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