“まん延防止”明けても苦境の飲食店「ビール」で反撃の一手

“まん延防止”明けても苦境の飲食店「ビール」で反撃の一手

“まん延防止”明けても苦境の飲食店「ビール」で反撃の一手

まん延防止措置があけて3週間。本来歓迎会などがさかんに行われる時期ですが、飲食店の客足は思うように伸びていません。そんな中、ビールに関する新しい取り組みが始まっています。

熱々の鉄板で提供される牛肉とライス。この「ペッパーランチ」で始まったのが・・・

記者
「こちらのビールに関する取り組みです。ただ、新しくなったのは中身ではなくビールを注ぐサーバーなんです」

今月から全国180店舗に導入したのが、キリンが開発した小型のビールサーバーです。

容量はこれまでの半分以下となる3リットル。なぜ、小型サーバーを選んだのでしょうか?

ホットパレット 渡邊祐理奈さん
「3リットルは1日から2日で消費できるような量。そのため、お客様に新鮮で美味しい生ビールを店頭で味わっていただくことが可能」

コロナ禍でアルコール飲料の売上が減少。

これまでの10リットルの樽ではおいしさが保たれると言われる期間内に売り切れないという課題を抱えていました。また・・・

ホットパレット 渡邊祐理奈さん
「廃棄ロスが増えてしまうことを我々は課題として抱えていた」

一般的なビールサーバーは冷やした蛇腹の管にビールを通すことで冷たくする仕組みです。

この際、管の中にはビールが残ってしまうため、営業を始める前にコップ一杯分ほど毎回捨てる必要がありました。 

一方、こちらの新しいサーバーはペットボトルの樽をそのまま冷やして提供するため、廃棄ロスはほぼありません。

ホットパレット 渡邊祐理奈さん
「まん延防止明けも厳しい状況が続く中で、廃棄ロスの削減に繋がることは経営としてもメリット」

飲食店の予約システムを提供する「トレタ」によりますと、まん延防止措置が明けても飲食店の客数はコロナ前と比べると8割ほど。

時間帯別でみるとランチは好調ですが、2次会利用がメインとなる8時以降は6割ほどと、主に居酒屋の業態が苦戦しています。

そんな中、こちらの店では新たな取り組みが・・・

こちらのビール、実は糖質ゼロ。家庭用ではすでに普及していますが、飲食店で提供されるのは初めてです。

はまぐり屋串左衛門 大森玲史店長
「健康志向というか、女性の方もずっとビール飲まれてる方が増えたという印象」

また、ハマグリの串揚げなどが名物のこちらのお店では料理の売上にも思わぬ効果が・・・

はまぐり屋串左衛門 大森玲史店長
「糖質ゼロのビールと一緒に食べて飲むことで(罪悪感がないのか)、揚げ物がすごく全体的に多く出て、売り上げに貢献してくれた」

緩和後も苦境の飲食店。ビールが反撃の糸口となるのでしょうか?
(12日15:21)

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