「イベントワクワク割」GoToとの違いは?5月にも開始へ 若者のワクチン接種加速なるか【Nスタ】
若者のワクチン接種を加速させるため、5月にも開始する方向で調整されている「イベントワクワク割」。これまでのGoToイベントと何が違うのか?コロナ禍の経済対策などについて獨協大学経済学部の森永卓郎教授に解説してもらいます。
■5月開始で調整「イベントワクワク割」って何?「GoTo」との違いは?
山形純菜アナウンサー:
対象イベントは、スポーツ観戦、音楽コンサート、演劇、美術館、映画館、遊園地、テーマパークなどで、これらを利用する場合にチケット代金の2割相当分(上限は1枚2000円)が割引になります。「イベントワクワク割」と、その前身ともいえる「GoToイベント」(2020年10月29日から2021年12月31日)との違いは、参加条件として「3回目のワクチン接種歴」、または「陰性の検査結果」が必要であるという点です。ワクチン接種が進んでいない若い世代の接種割合を高めることが狙いとなっています。
SNSの声:
「フリーコンサートで適用されるのは嬉しい」
「ネーミングセンスが悪すぎる」
井上貴博キャスター:
ワクチン接種を促進させたいという狙いだと思うが、(接種する方は)若い人たち自身の判断に委ねられているので、そんなに接種が進むのかなという気もしますが、どうお考えですか?
獨協大学経済学部 森永卓郎教授:
いかにも役人が考えそうなことで、実は2割引きにする分は税金で補填するんですけど、残りの8割は本人が出すわけです。だから経済効果が5倍になるから一石二鳥だと考えたとみられます。ただコンサートとかに行かない若者は当然打つ効果がないですよね。だから、もし本当に若い世代の接種率を上げたいなら、ワクチンを打ったら5万円給付とかの方が、私は爆発的に接種率があがると思います。クーポン券でもいいですし現金でもいいです。
■1泊あたり最大7000円“地域ブロック割”順次開始するも・・・利用条件知らずホテル困惑
山形アナウンサー:
その他のGoToキャンペーンについて、まず「GoToトラベル」は4月1日から順次、“地域ブロック割”が始まりました。GoToトラベル再開を見据えた観光支援策で、全国を6つの地域ブロックに分けて、ブロック内での旅行で1人1泊当たり最大7000円が分補助されます。ただ、利用条件があり、3回目のワクチン接種証明の提示、または陰性証明の提示、それから地域ごとによって細かい条件があるので、利用される際は細かくチェックすることが必要になります。
関東ブロックでみていくと、茨城県、群馬県、千葉県、埼玉県、神奈川県、山梨県で、“地域ブロック割”が開始されています。例えば、埼玉に住んでいる方が群馬に行く、神奈川に旅行するという場合に適用されます。地域ブロック割が開始されていない東京都について、小池知事は「GoToトラベル再開に合わせて判断していきたい」と話しています。
ただ、この地域ブロック割を開始している地域のホテルでは、困惑の声も上がっています。群馬県草津町にあるホテルでは、「利用条件を知らないというお客さんが多い。前日に予約者約140人に電話で説明をした日もある」ということで、もっと利用条件について浸透していってほしいと話していました。
■GoToイートはどうなった?自治体で続々再開
山形アナウンサー:
GoToイートでは特典として、登録した飲食店で使える「プレミアム付食事券」がありました。1万円分を購入すると、25%上乗せされ1万2500円分使えるというものです。また、オンラインで飲食店を予約した場合、昼は1人当たり500円分、夜(午後3時以降)は1000円分のポイント付与がありましたが、現在ポイント付与については終了しています。
GoToイートについて、農林水産省の担当者は、「GoToイート事業は現在感染状況を踏まえ、各都道府県に一任しています」ということで、地域によっていろいろ変わってきています。
関東1都6県の場合、販売を再開しているのは千葉(3月22日から)、埼玉(4月5日から)で、栃木(4月11日から)でも今後開始する予定だということです。東京は一時停止中、神奈川や茨城、群馬では販売を終了しているということです。
関東の中でいち早く始まった千葉県では、「認証店限定食事券」という特典でついてきます。「認証店限定食事券」は感染対策を高いレベルで行っている飲食店で利用できるということで、千葉県内の約100店舗で利用ができます。千葉県の広報担当者は「まだ利用できる店舗も少ないので、今後は加盟店を増やし県内の経済を回すきっかけにしたい」と話しています。
■1商店街につき300万「GoTo商店街」はいま
山形アナウンサー:
「GoTo商店街」は、商店街が行うイベントなどを支援するキャンペーンで、1商店街あたり上限300万円の補助金が出ていました。2021年11月から名称が「がんばろう商店街」に変わり、今まで以上に感染拡大防止対策を徹底していくということですが、現在は全国一律で停止中(オンラインなど除く)だということです。
4月4日、岸田総理は「コロナ対応をしっかりやってもらいたい、経済・社会も動かし始めてもらいたい、こうした声がだんだん強くなっている。時代の変化を我々は受け止めて、今後のコロナ対応を考えていかなければならない」と話しています。
井上キャスター:
税金をどう使っていくのかについて、どうお考えですか?
森永教授:
今あちこちのホテルで接種証明を持ってこないと割引にならないっていうことで、結構トラブルが起きています。利用する人は証明書持っていかないとフルに払う羽目になるので、そこだけはちゃんとやってほしいなと思います。相当痛い目をみます。
■“地域ブロック割”対象外地域はどうなる?
ホラン千秋キャスター:
ちなみに確認ですが、東京は“地域ブロック割”の対象になっていないが、東京都民が対象地域にいったとしても利用できないのか?逆に対象地域の方が東京来ても利用できないのでしょうか?
山形アナウンサー:
はい、そうですね。地域ブロック割を開始している地域に住んでいる方が、地域ブロック割をやっている地域に行かないと利用できないということです。
井上キャスター:
地域ごとに県知事が判断ということだと思います。東京都ではワクチンの接種記録を登録し特典などを取得できるアプリ「TOKYOワクション」を提供していますが、あまり利用が進んでいないなと感じます。やはり若い世代は特にワクチンを打ったことでのインセンティブが全く感じられていないというのが続いてしまってるのは残念だなと思います。
(07日19:06)
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