大阪公立大の附属病院『選考トラブルで新病院長が決まらず』…選考会議と理事長が対立（2022年3月24日）
今年4月から統合して生まれ変わる大阪公立大学の附属病院で、新しい病院長が決まらないというトラブルが起きています。
新たな病院長をめぐっては、外部の有識者などで作る病院長選考会議で今年1月、4人の立候補者の中から『現在の市立大学の荒川哲男学長を推薦する』と決定していました。しかし、最終決定を行う法人の西澤良記理事長が、「一人しか推薦しないことは選考過程に問題がある」などとして、選考をやり直すよう求めました。その結果、開学を1週間後に控えた3月24日現在も、新しい病院長が決まっていません。
大阪市の松井一郎市長は3月23日、「理事長の決定を支持する」と話していました。
（大阪市 松井一郎市長）
「運営責任は理事長にあります。だから理事長が人事権を握っているので、新大学として我々はふさわしい人事をしていただきたい」
この事態を受け、選考会議のトップは3月24日に緊急の会見を開き、怒りを露わにしました。
（病院長選考会議 河田則文議長）
「規定をしっかり守った上で選考をやっているわけであります。まずそれが大前提。今回の場合は（理事長が）明らかに介入といいましょうか、内部の委員に関してはかなりの圧力をかけられていますし。外部の委員に対しても同様にあからさまに一人の候補の依頼をされていますので。そういった意味で政治的と言わざるを得ない」
病院長選考会議は、3月24日に第三者委員会を立ち上げ、今後、「決定に不備がないことを改めて示したい」としています。
一方で西澤理事長側は「熟慮に熟慮を重ねた結果、再選考を依頼した」とコメントしています。
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