【ナゼ】間違って“別の歯”抜かれて入れ歯に…患者(67)が賠償求め提訴 

【ナゼ】間違って“別の歯”抜かれて入れ歯に…患者(67)が賠償求め提訴 

 大阪府豊中市の市立病院で、本来抜く予定だった歯とは別の歯を誤って抜かれたとして、女性患者が市に対し損害賠償を求める訴えを起こしたことがわかりました。

 私たちの健康な生活に欠かせない「歯」!それが…。

 抜くはずではない歯を抜かれていた!

 豊中市に住む67歳の女性が、市立豊中病院で歯を抜く手術を受けた際、本来抜く予定ではなかった歯を誤って抜かれ、入れ歯を余儀なくされたとして約390万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。

 実際に抜く予定だったのは『左上4番』の歯だったのですが…。

 手術の際、病院から「『左上5番』の歯を抜く」と説明され、そのまま、誤った歯を抜かれることになってしまったのです。

 訴えを起こした女性のコメント ※読売テレビの取材に対し
 「番号で説明され、内容を正しく理解できていなかった」

 病院側は取材に対しー。

 病院側のコメント ※読売テレビの取材に対し
 「状態の悪い歯に注意が向き、本来抜くべき歯の番号が頭から離れてしまった」

 歯科治療の現場で何が起きたのか!?取材にあたった記者がスタジオで解説します。 

(中谷しのぶ キャスター)
 ここからは、取材にあたった濱田記者とお伝えします。今回の患者さんは自分の歯を活かしてブレッジ治療を望んでいたのですが、ただブレッジ治療に必要な歯を間違えて抜かれてしまったことで、望む治療を受けられなくなったという医療事故が起きてしまいました。

 それでは時系列をご紹介していきます。

 この女性はブレッジ治療を希望されていました。元気な歯を活かして人工の歯を入れるというブレッジ治療です。ブレッジ治療の予定していた歯を白い線で示していて、誤って抜かれた歯がこの5番で本来抜く予定の歯が4番だったということです。

 かかりつけのお医者さんのところで、「4番を抜いて欲しい」という紹介状が私立豊中病院に送られまして、持病があって治療が抜くことが困難なために紹介状が書かれたんですけれども、この市立豊中病院で診察を受けた結果、この病院の独自の判断で5番が抜かれてしまったということです。
 
 女性の娘さんが後日気づいて、市立豊中病院は謝罪をしています。女性はブレッジ治療ができずに入れ歯になってしまいました。なぜ、こういうことが起きてしまったんでしょうか?

(濱田蘭記者)
 市立豊中病院に取材しますと、本来抜くはずだった4番の歯より抜く予定でなかった5番の歯の状態が悪かった為、紹介状のことを忘れてしまい、患者には本来と違う歯を抜くことを説明してしまったという事です。個人的にも見ても5番の歯の方が悪いのかなっていうふうに思ってしまうんですけど、4番の歯が本来抜くべきだったということで、間違えてしまったということになります。

 女性は読売テレビ取材に対して「もともと入れ歯になるのが嫌だった。なぜ、間違ってしまうのか。信頼しきっているのに」とお話しされていました。

(中谷しのぶ キャスター)
 双方の主張を改めて整理しますとこうなります。女性側は紹介状には4番と書かれているじゃないかと、それに対して、市立豊中病院側は医療事故だと認めて謝罪もしています。

 そして女性側は「番号で説明されてもわからない」ので、理解した上での同意ではなかったと主張しています。これに対して、病院側は5番については説明をしましたと、同意書にも5番と記載されていますということなんです。

 では、今後のポイントはこの同意書になってくると思うんですけれども、どう解釈すればいいんでしょうか。

(濱田蘭記者)
 医療問題に詳しい弁護士に話を聞きますと、同意書はそもそも説明したという事実を記録するものであって、“基本的には効力を持たないもの”だとおっしゃっていました。

 今回は、そもそも同意書自体が間違っている、紹介状と書かれた番号とは違った番号が書かれていて、それに基づいて説明されているというところで、同意書そのものが争点になる可能性は低いということでした。

 その他、取材を進めていて気になった点はこちらです。「ダブルチェック」と「意思疎通」ということなんですけれども、詳しくはこちらをご覧ください。

 病院側に取材した時に「ダブルチェック」、担当の歯科医師さんと歯科衛生士さんで同意書の「Wチェック」は行ってはいたという話でした。

 けれども、その方法として、市立豊中病院で作成した同意書だけをダブルチェックしていて、この紹介状と照らし合わせたかと言われるとそうではなかったとおっしゃっていました。

 もう一つ、意思疎通ですけれども、かかりつけ医から4番を抜くように紹介されて豊中病院で治療を受けたのですが、患者さんが希望されていたブリッジ治療っていう記載はなく、伝わっていなかったと考えられます。予定ではなかった5番を抜いてしまったっていうところなんですが、これは特にかかりつけ医の方に連絡せず独自で判断して抜いて、その後も連絡をしなかったというところで、意思疎通の問題はあるのではないかなと思われます。

 独自の診断で治療を行うことはあるのか、別の医師に話を伺いました。

 基本的にはかかりつけ医の紹介状をもとに治療を行うというところで、緊急性がある場合は独自で判断して治療を行います。その後に連絡は絶対入れるようになっているという事です。異なる治療をする場合は、電話とか手紙などでかかりつけ医には確認するということです。

(中谷しのぶ キャスター)
 そもそもこのブリッジ治療を希望されているということも伝わっていなかった。そしてこの方針が違うということもかかりつけ医に戻しもなかった。やはりこのあたりの確認というのも必要だったのではないかなと思います。

(濱田蘭記者)
 取材を通して感じたことは、やはりお互いに納得をした上で治療を進めていくことが大切だと思いました。

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