白浜町長「いなくなった後のことは想像できない」パンダ全頭を中国に返還へ 地域に衝撃広がる 和歌山
24日に突然発表された、ジャイアントパンダ4頭の中国への返還。その衝撃は、アドベンチャーワールドに集うファンだけでなく、町全体に広がっています。
25日も多くの人が詰めかけたアドベンチャーワールド。
上野巧郎 記者
「いま良浜が姿を見せました。 ゆっくりと…まずはご飯でしょうか」
竹を頬張り、元気な姿を見せてくれたのは良浜（らうひん）。アドベンチャーワールドでは良浜（らうひん）、結浜（ゆいひん）、彩浜（さいひん）、楓浜（ふうひん）の4頭のパンダを飼育しています。
24日、園は、この4頭すべてを6月末ごろに中国に返還することを発表。日本と中国によるパンダの保護共同プロジェクトの契約期間が満了となることに伴い、中国側と協議した結果だということです。
来場者
「パンダは いてくれるなって思ってたから寂しい。みんな一緒にいなくなっちゃうと聞いたので」
「帰らないでほしい。ここで生まれたんですよ、ずっとここにいてほしい」
アドベンチャーワールドに初めてジャイアントパンダがやってきたのは、31年前の1994年。その後、繁殖活動が順調に進み、17頭の子宝にも恵まれました。
来場者
「パンダ好きには夢の国だったと思う。いつでもパンダが見放題だったので。パンダがいないとなると、関東からはちょっと来ないかもしれない」
パンダを通じて地域の活性化に取り組んできた白浜町。観光業界にも激震が走っています。
タクシー運転手
「いろんな白浜の業界も、パンダのおかげで営業できたものができなくなってくるのでは」
土産物店の店長
「めっちゃ痛い。どれだけ影響が今後出てくるのかわからないが、メインの1つになるくらいのパンダだったので、それがいなくなると、やっぱり大きいと思いますから、それはつらいですよね」
白浜町長は―。
和歌山・白浜町 大江康弘 町長
「パンダに我々は依存した観光の町だったと思う。まだちょっと（パンダが）いなくなった後のことは私たちも想像できない」
（Q:パンダは白浜にとってどんな存在？）
「本当にかけがえのない、観光地・白浜にとっては救世主だったと思う」
和歌山県の観光の目玉でもあったパンダがいなくなることは、地域経済にも大きな影響を与えることになりそうです。
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