「仕事として飲ませて頂きました」斎藤知事”パワハラ”疑惑の百条委　死亡した職員が残した音声を採用

「仕事として飲ませて頂きました」斎藤知事”パワハラ”疑惑の百条委　死亡した職員が残した音声を採用

　斎藤元彦知事のパワハラなどの疑惑を調べる百条委員会の3回目の会合が19日開かれ、死亡した職員が残した音声データなどを採用することが決まりました。一連の疑惑の解明につながるのでしょうか？

　「斎藤辞めろ！」

　この日、兵庫県庁には斎藤知事への抗議活動をする県民の姿が。そんな中、3回目の百条委員会が始まりました。

　「黙とう」

　本来であれば、斉藤知事の疑惑を告発した男性職員への証人尋問が予定されていましたが、男性は死亡。委員会は黙とうから始まりました。その後、公開されたのが問題となっている知事の“音声”でした。

　死亡した男性の遺族が提出した音声
　「ワインをちょっとまだ私は飲んでいないので、ぜひまた。この間はイチゴ・塩はあれですけど、また折をみて、よろしくお願いします」

　男性職員の遺族が先週提出した音声データ。一昨年、知事が上郡町に対し特産品のワインを求めたとされる発言で、この日、男性職員が残した陳述書とともに、委員会で資料として採用されることが決まったのです。

　この音声について、上郡町はこの日、会見を開きました。

　 兵庫・上郡町　梅田修作 町長
　「ワインは（上郡）町が購入したものではなく、観光協会から町の特産品のPRとして提供があったものです。何かお願い事をするために、ものを持参して頼み事をすることは、これまでも一切行っておりません」

　要求を受け、ワインを無償で譲渡していたことを認めたものの、陳情のために送ったわけではないと説明しました。その後、知事もワインについて…

　兵庫県・斎藤元彦 知事
「飲ませていただきました。これは仕事として県の政策として、産業新興の一環で大事なことですから飲ませていただきました」

　本来であれば、男性職員が出席して知事の“疑惑”について陳述するはずだった、この日の百条委員会。男性が残した陳述書には告発した項目についての想定質問と回答が記されていました。

　質問
「知事のパワハラはどのような種類のものでしたか？」

　死亡した男性職員
「職員に対するハラスメントは、県政に関する重要事項とか政策遂行上の問題といった次元ではなく、『知らなかった』『気に入らない』『配慮が足らない』『生意気だ』『自分より目立った』といった知事個人にとっての不都合・不満が原因となった叱責・罵倒である」

　渦中の斎藤知事は改めて自身の進退について…

　兵庫県・斎藤元彦 知事
「まだ詳細を承知していないのでコメントできないが、適切に百条委員会で手続きを進めてもらっている。しっかり県政を担わせていただくのが、私のやるべき責任だと考えています」

　少しずつ明らかになり始めた疑惑の真相。知事や職員らへの証人尋問は、8月下旬以降に行われる予定です。

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