最大250人分の致死量「青酸カリ」など紛失 大阪公立大学が盗難届「薬品取り出すこと不可能に近い」大学の管理の現状は?
大阪公立大学が青酸カリなどを紛失した問題で、大学側は警察に盗難届を提出し受理されました。警察は窃盗事件として捜査することになります。
猛毒としても知られる化学薬品。
「こちらが青酸ソーダ。これが青酸カリ。毒物なのでカギのかかったところで施錠して保管しています」
200ミリグラムほどで呼吸中枢が麻痺し、数分で死に至るとされる「青酸ソーダ」と「青酸カリ」。2つの薬品が大阪公立大学のキャンパスからなくなったことが分かったのは今月2日のことでした。
大阪市住吉区の工学研究科にある保管庫を担当教員が点検した際、あわせて50グラムの紛失が発覚。最大で250人の致死量に相当するといいます。保管庫のカギは登録された教員と学生だけが使用できたと大学側は説明。昨年6月の点検で薬品を確認して以降、使用した履歴はないということです。
大阪公立大学 工学研究科長 綿野 哲 教授
「部屋に部外者が入ることは可能ですが、鍵を取り出して、薬品庫を開けて、 薬品を取り出すことは不可能に近い」
今月2日に研究室の教員が紛失に気づいてから大学側に報告があったのは14日。翌日、警察に相談しました。
発覚から2週間近くかかったことについては―。
大阪公立大学・桜木弘之副学長
「自分たちで確認しようという努力をしたんだと思います。隠そうという意図ではなかったと理解している」
大学は、何者かが持ち出した可能性があるとして、17日、警察に盗難届を提出し受理されました。今後は窃盗事件として捜査されることになります。
毒性が高い薬品の管理は法律で厳しく定められています。
近畿大学薬学部 多賀淳 教授
「鍵の管理は教員がしています。学生が勝手に開けることは出来ない」
倉庫などにカギをかけて保管しなければならず、在庫量の記録も求められています。
近畿大学薬学部 多賀淳 教授
「購入したものはここで入庫管理をする。毒物に関しては使用量と残量を入力する場所があります。(薬品は)100種類を超えているので、量と保管場所を全部把握しようとすると数日から1週間かけて一覧表を作るような形になってきますよね。これが危険なものであって記録をとるべきものですよ、というのを周知していくのが大事」
江崎グリコ社長誘拐に端を発したいわゆる「グリコ森永事件」では、青酸ソーダが混入したお菓子がスーパーなどでばらまかれ、日本中に大きな不安を与えました。
1998年、長野県須坂市ではスーパーで買ったウーロン茶を飲んだ男性が死亡。青酸カリが検出されたウーロン茶の缶の底には穴をふさいだ跡があったということです。
殺人事件や脅迫事件で使われたこともある毒物の管理は、なぜすり抜けてしまったのでしょうか。
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