「苦痛や絶望は察するに余りある」2歳女児ベビーサークルに監禁し熱中症死　主犯の祖母に懲役9年判決

「苦痛や絶望は察するに余りある」2歳女児ベビーサークルに監禁し熱中症死　主犯の祖母に懲役9年判決

　大阪府富田林市で2歳の女の子をベビーサークルに閉じ込めて熱中症で死亡させた罪などに問われた祖母について、大阪地裁堺支部は16日、懲役9年の判決を言い渡しました。

　裁判長
「被害児童が脱水から死に至るまでの過程で味わった苦痛や絶望は察するにあまりある」

　檻のようなベビーサークルに監禁の末、幼い命が奪われた事件。
主犯である女の子の祖母に対し、裁判長は厳しく糾弾しました。

　小野真由美被告（47）は一昨年、内縁関係にあった桃田貴徳被告（52）とともに孫の優陽（ゆうは）ちゃんの手足を粘着テープで縛ってベビーサークルに閉じ込めて2日間放置し、熱中症で死亡させた罪などに問われています。
2日間で与えられたのはコップ1杯の水のみ。

　その間、小野被告と桃田被告は、2人の間にできた子供とともに、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン近くのホテルに連泊していました。

　小野真由美被告
「緊縛といわれるような事実はない」

　裁判で起訴内容を一部否認した小野被告。
これに対し、この日の判決で大阪地裁堺支部は、緊縛の状況を目撃した四男の供述などから小野被告の主張を退けました。その上で―

　裁判長
「日常的な虐待行為の末の犯行で、緊縛や置き去りを主導的に行った」

　検察側の求刑通り、小野被告に懲役9年を言い渡しました。

　丸井雄生記者
「身勝手かつ悪質な犯行である一方、虐待から幼い命を守るため、どうすれば支援の目を行き届かせることができたのか。長く問われ続け、未だ解決できていない社会の課題が突きつけられています」
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