「エビが変な味」恵方巻きが原因の食中毒か 専門家「今の時期ノロウイルス増える」石けんで手洗いを
兵庫県姫路市のすし店で、恵方巻きが原因とみられる食中毒が発生しました。夏や梅雨の時期は気をつけている人も多いと思いますが、意外と見逃しがちな冬の食中毒。主な原因と予防策は…。
「雷寿司」で販売された「恵方巻き」を食べた女性
「エビが変な味がした」
兵庫県姫路市にある「雷寿司」（かみなりずし）で「恵方巻き」が原因とみられる食中毒が発生しました。これまでに2歳から81歳までの34人が下痢や嘔吐などの症状を訴えていますが、入院した人はいないということです。
実際にその「恵方巻き」を食べたという60代の女性によると…
2月3日、節分の土曜日、予約していた「恵方巻き」を取りに店へ。自宅へ持ち帰り、午後8時ごろに食べた後、その約2時間後、気分が悪くなり、10分置きに激しい吐き気に襲われたといいます。
日をまたぎ深夜1時ごろ、立ち上がることもできなくなり、姫路市内の医療機関へ。その時点で、担当医師は「すでに20人ほどが同じ症状で運ばれてきた」と話したということです。
女性は「恵方巻き」を食べた際に…。「エビが変な味がした」「昨年も同じ店で恵方巻きを買って食べていたので、昨年より味が落ちておいしくないなと思った」
また、4日昼頃に店側から「ご迷惑をおかけしました」と謝罪の電話があったといいます。60代女性は現在、 吐き気は治ったようですが、まだ気分が悪く寝込んでいる状態だということです。
「恵方巻き」には、エビやウナギが入っていて、保健所は店を営業禁止処分とし、原因物質の特定を進めています。
食中毒は夏や梅雨の時期に気をつけているという人も多いと思いますが、寒いからと油断してはいけないんです。
食中毒に詳しい 帝塚山学院大学 西川 禎一 教授
「決して冬だから食中毒はないと思わない方がいい。 12月末から今の時期にかけてノロウイルスが増える」
ノロウイルスが冬場にどれだけ増えるのか。過去5年間の患者数を月別でみると12月から4月にかけ爆発的に増えています。
食中毒に詳しい 帝塚山学院大学 西川 禎一 教授
「昔は生ガキを食べての（食中毒）事故がほとんどを占める時期があったが、この頃はそういう情報を皆さんが知るようになってきたためか、（生ガキで食中毒の）割合は減ってきています。サラダとか加熱をあまりしないで食べるもの、調理の過程で触ってウイルスがついてしまっている」
では、気を付けるべきことは…。
食中毒に詳しい 帝塚山学院大学 西川 禎一 教授
「ノロウイルスは人間の体の中でしか増えないので、手洗いをきっちりして、病原体で食品を汚染しないようにする」
みんなで元気にこの冬を乗り切るため、石けんで手洗いをするという基本に立ち返ることが、いま求められています。
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