「緊縛した事実はない」主犯の祖母は起訴内容を一部否認 2歳女児ベビーサークル監禁死事件の裁判
2022年に大阪府富田林市で2歳の女の子がベビーサークルに閉じ込められ死亡した事件で、主犯とされる祖母が初公判で起訴内容を一部否認しました。
事件から1年半あまり。
孫を死なせた罪に問われ、30日、法廷に現れた祖母が発したのは―。
裁判長
「検察官が読み上げた事実に間違いはありますか」
小野真由美 被告
「あります」
起訴内容を一部否認する言葉でした。
一昨年6月、当時2歳の小野優陽（ゆうは）ちゃんが富田林市の自宅で死亡しているのが見つかりました。
逮捕・起訴されたのは、祖母の小野真由美被告（47）と内縁関係にあった桃田貴徳被告（52）。
起訴状などによりますと、優陽ちゃんの両手足を粘着テープで縛り、2日間、ベビーサークルの中に放置して熱中症で死亡させた罪などに問われています。
側面や上部に板を張られた「檻（おり）」のようなベビーサークルに、日常的に閉じ込められていたとされる優陽ちゃん。2日間で与えられたのはコップ1杯の水のみでした。
この間、小野被告と桃田被告はユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行き、近くのホテルに連泊していました。
桃田被告は先に始まった裁判で無罪を主張。
桃田貴徳 被告
「小野被告とは内縁関係を解消していて、優陽の養育者であるという認識もない」
桃田被告の裁判で、小野被告は「一番の責任は私にある」と証言しました。
大阪地裁・堺支部は昨年12月、桃田被告に懲役6年の実刑判決を言い渡しました。
桃田被告が不服として控訴する中、その判決から1か月半がたった今日。
主犯とされる小野被告が起訴内容を一部否認したのは、現場の状況についてです。
小野真由美 被告
「緊縛した事実はないです。ベビーサークルの上に板はありませんでした」
弁護側は事実をおおむね認めた上で「被告の不遇な生い立ちや、うつ症状が出やすいなどの精神状態が影響した」として、量刑について争うと主張。
一方、検察は「外に脱出したりする優陽ちゃんを疎ましく思い、ベビーサークルを改造した。日常的な虐待の末に起こった事件」と指摘しました。
その間、小野被告は眉間にしわを寄せ、下を向いていました。
裁判では今後、桃田被告や事件当日に家にいた小野被告の四男などへの尋問が行われる予定です。
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