安倍派“キックバック”を報告か、“裏金”疑惑めぐり追及続く、なぜ「直接入金」に変更?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

安倍派“キックバック”を報告か、“裏金”疑惑めぐり追及続く、なぜ「直接入金」に変更?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

安倍派“キックバック”を報告か、“裏金”疑惑めぐり追及続く、なぜ「直接入金」に変更?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題がさらなる広がりをみせています。特に最大派閥・安倍派の“裏金”疑惑をめぐっては、具体的な説明がない状態が続いています。

■安倍派“キックバック”を報告か

上村彩子キャスター:
安倍派の政治資金パーティーを巡る政治と金の問題についてお伝えします。最大派閥・安倍派の裏金疑惑。どのように裏金を作っていたのでしょうか。

安倍派では政治資金パーティーの際、各所属議員に対しチケットの販売ノルマを課していました。

所属議員が販売し、その分の売り上げを振り込む。その際、ノルマを超えた分は所属議員にキックバックする仕組みになっていました。

今回わかったことは、このキックバックの分を政治資金収支報告書に安倍派側も所属議員側も記載していませんでした。過去5年間で総額1億円を超える裏金を作っていたとみられています。

今まで派閥の関係者は説明をしてきませんでしたが、新たな取材でこのようなことがわかりました。

運営を取り仕切り、資金の流れを知りうる立場でもある安部派の事務総長に対し、安倍派の事務職員がノルマ超過分をキックバックすることを報告していたとみられています。

では誰に報告したのでしょうか。安倍派の歴代の事務総長4人です。

下村博文元文科大臣、松野博一官房長官、西村康稔経済産業大臣、そして高木毅国対委員長です。

7日の派閥の会合後、下村元文科大臣と高木国対委員長に対して報告があったかどうか質問がありましたが、二人とも答えることはありませんでした。

ホラン千秋キャスター:
星さん、先ほどの映像を見ても「私じゃありません」と誰かに責任を押し付けているようにもとれます。一体今どういうことが起きているのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
パニック状態でそれぞれが責任のなすり合いをしていますが、会計をしている事務局長の職員が必ず事務総長に定期的に報告をしているわけですから、知らないはずはないですね。

それから一番重要なことは、どこかの段階で資金の流れについて制度を少しずつ変えているのですが、その制度を変えていることも明らかに事務総長主導でやっているわけです。

■なぜ「直接入金」に変更?

ホランキャスター:
制度を変えているというのは、どういったことでしょうか。

星浩氏:
だんだんと焦点が絞られてきているのは、実は数年前に安倍派に対する企業団体献金が、それぞれ派閥の口座にたくさん振り込まれていたのです。
ところが、「これは誰々のノルマですよ」という問い合わせが多くあって、かなり煩雑になってきた事情がありました。
それならば1回各議員の口座にそのノルマ分はもらい、その口座から派閥に振り込む制度にしたのです。

ホランキャスター:
窓口が派閥の口座という大きなところから個人になったと。

星浩氏:
そうですね。たくさん入るともう煩雑になっちゃうので、1回それぞれの議員にノルマ分を入金して議員から派閥に入れるという制度にした。

ところがノルマ分を超える献金があったケースがいっぱい出てきたのです。そこをピンハネしているケースが続出したというのが今回の始まりなので、そこの制度を改正したときの事務総長は誰なのかと焦点が絞られてきて、松野さん、西村さん、高木さん、この辺りが制度を変えましたので、少なくてもそれについては説明をしてもらいたいですね。

ホランキャスター:
具体的に何年前でしょうか。

星浩氏:
これが数年前のことだと、おそらく検察は把握していると思います。私も今取材をしている最中ですが、数年前だと思います。

井上貴博キャスター:
責任の押し付け合いの最中だと思いますが、どうも納得がいかないことは、「クリーンな政治にしましょう」と収支報告書をしっかりと公開し、国民から料金を募って政党交付金、自民党だと160億円ほど入っていますよね。
しかし、こういった組織的な裏金作りをしているとしたら、政党交付金は全て没収されるべきで、前提が全て違う。なぜ政治家だとこんなことがまかり通るのか、全く理解できません。

星浩氏:
政党交付金が全体300億ぐらいありますが、それが入るときの前提としてなるべく企業の政治献金をやめましょうと。少なくとも個人のドネーション寄付に換えていきましょうと言いながらも、全然進まないのです。
その政党交付金の趣旨に合わないということもそうですが、最大派閥数を増やすことと、数を維持することにいかに金を使ったかがわかってきたので、その辺のメカニズムがこれから解明されてくると思います。

井上キャスター:
岸田総理は聞く力で世論の状況を見極めるでしょうが、もっと早く決断ができないのかなと。しかも決断したことはパーティーの自粛、そこを求めているわけではない。

星浩氏:
このまま松野さんが一切喋らないという状態が続けば、私は政権はもうもたないと思います。他方、松野さんは喋ると自分に疑惑が向きますから、どうも「前門の虎、後門の狼」状態になってますね。

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