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「摂取しないよう自ら注意を」規制してもイタチごっこ…“大麻グミ”2日で9人搬送(2023年11月15日)
今月3日、東京・押上駅のホームで20代の男女4人が体調不良を訴え、病院に搬送されました。そのうちの1人は、電車に乗る前に「“大麻グミ”を食べた」と話しているといいます。
さらにその翌日、東京・小金井市で開催された、武蔵野はらっぱ祭りで、男女5人が嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えて病院に搬送されました。その5人は、来場者の男性が配っていたグミを食べたということです。警視庁は、グミを配った男性を特定しましたが、この男性は「おいしかったからグミを配った」と話しているといいます。
グミを食べたことで、わずか2日間で9人が搬送されたことになります。押上と小金井市でのグミが同一のものかなど、詳しいことは分かっていません。小金井市で配られたグミのパッケージには、商品名とともに『HHCH』と書かれていて、大阪市の会社が製造したものでした。その会社には、10日に市と保健所が立ち入り調査を行いました。
HHCHとは、大麻に含まれ、幻覚症状などを引き起こす違法な成分をまねて作られた合成化合物です。大麻に似た作用がある可能性も指摘されていることなどから、HHCHが含まれたグミは“大麻グミ”とも呼ばれています。このHHCHは、現在の法律では規制はされていません。そのため、グミだけにとどまらず、リキッドなどに入れられ、ネットや店舗などで販売されています。
しかし、厚労省によると、規制されていないとはいえ、HHCHの安全性が確認されているわけではないといいます。新しい物質のため、十分なデータが集まっていないというのが現状です。元厚労省麻薬取締官の高濱良次さんはこう話します。
高濱さん:「規制されるべきものだけど、違法かと聞かれると違法ではない。身体的不調を訴えた、それだけで規制しましょうとはできない。使ったらどうなるのか研究が必要。データが必要。そのデータを集めたうえで、規制の方向に進む」
さらに、高濱さんによると、こうした成分1つを指定薬物の対象としても、似たような特性を持つ新しい化合物が出てくる可能性が高いといいます。まさに、イタチごっこの状態です。
高濱さん:「(HHCHを)体に摂取することで、どういう副作用を生じるか全く分かっていない。研究も進んでいない。自分から取り込まないようにしないと、今回の大麻グミみたいな症状を経験することになる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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