プーチン大統領の演説で始まった大規模侵攻“キエフなど都市部にも攻撃”(2022年2月24日)

プーチン大統領の演説で始まった大規模侵攻“キエフなど都市部にも攻撃”(2022年2月24日)

プーチン大統領の演説で始まった大規模侵攻“キエフなど都市部にも攻撃”(2022年2月24日)

 緊迫した状況が続くウクライナ情勢で24日、プーチン大統領が「侵攻」を決断しました。ロシア軍がウクライナへの軍事行動を開始し、首都キエフをはじめ、複数の都市が攻撃を受けているということです。

 爆発に伴う巨大な煙と立ち上る炎。

 キエフ市内からは市外に避難しようとしているのでしょう、大渋滞ができました。

 CNN記者:「振動をはっきりと感じました。ミサイル攻撃によるものです。ウクライナ全土による攻撃が行われています。ウクライナ内務省はミサイル攻撃による死傷者の数を全土で数百人としています」

 24日にウクライナ・キエフでカメラが捉えた映像では、画面奥に煙が上がるのが見て取れます。

 また、こちらのカメラには時折、赤い光が見えます。

 アメリカメディアは、ウクライナ当局者の話として、首都キエフと東部ハリコフの軍司令部が攻撃を受けていると報じています。

 ロシア軍が南部オデッサから上陸したというのです。

 また、ウクライナのクレバ外相もSNSでロシア軍からの攻撃を明かしました。

 ウクライナ、クレバ外相:「ロシア軍がウクライナへの大規模な攻撃を開始した。平和なウクライナの複数の都市が攻撃されている」

 ウクライナ内務省顧問もキエフやハリコフの空港や軍事倉庫がロケット攻撃を受けたとSNSに投稿しています。

 ウクライナ内務省顧問:「ウクライナと世界が今、新たなヒトラーを阻止するか、それとも第3次世界大戦が起こるかだ」

 ついにロシアがウクライナ侵攻を決めました。

 ロシア、プーチン大統領:「『ドネツク人民共和国』『ルガンスク人民共和国』との友好及び相互援助に関する協定に従い、私は特別軍事作戦を実施することを決定した。どの目的はウクライナ政権の虐待と大量虐殺に8年間苦しんでいる人々を守ることである」

 ロシアのプーチン大統領が国民向けにテレビで演説し、ウクライナ東部ドンバス地方の住民を保護するためとして、ドンバス地方で軍事作戦を実施すると発表しました。

 ドンバス地方は、ロシアが独立を承認したばかりのウクライナ東部の親ロシア派が名乗る「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」が含まれています。

 ドンパス地方では、ウクライナ軍との戦闘が断続的に続いていて、死者はこれまでにおよそ1万4000人に達しています。

 CNN記者:「今、大きな爆発音が聞こえました。まさに私の後ろです。ここはキエフの中心にあるホテルの屋上です。どこでかは説明できませんが、少し前に4回か5回の爆発音を聞きました。プーチン大統領があのスピーチを行った数分後のことです。ここに防弾チョッキがあります。それを着用します」

 CNNの記者はキエフで爆発音を聞いたのは初めてだといいます。

 ロシアのタス通信によりますと、ロシア大統領府のペスコフ報道官は23日、ドネツクとルガンスクのトップ2人から軍事支援を求める手紙を受け取っていたことを明らかにしていました。

 手紙では、ウクライナ側が軍事的に解決を図ろうとしているなどと主張し、ウクライナ側からの攻撃が止まらず住民のロシアへの避難が続いているとしています。

 ロシアは国連に対して「ウクライナ当局が住民を大量虐殺している」とする報告書を提出していて、アメリカが「ロシアが侵攻に向けた口実づくりをしている」と批判しています。

 そして今回、ロシアがドンパス地方で軍事作戦を実施すると発表したことを受け、アメリカのバイデン大統領は強く非難しました。

 アメリカ、バイデン大統領:「プーチン大統領は甚大な人命の損失と苦痛をもたらす周到に計画を練った戦争を選んだ。この攻撃がもたらす死と破壊の責任はロシアだけにある」

 「世界はロシアの責任を追及する」。バイデン大統領は同盟国などとともに団結して断固として対応するとしました。

 CNN記者:「今度は爆発音ではなくサイレンが聞こえます。突然・・・ほら、これです。今、起きていることは、私たちはより大きなことの始まりではないかと推測しています」

 そして記者は“異様な光景”を目にします。

 CNN記者:「すべての車が同じ方向に向かっています。西に向かっています。キエフの住民たちが爆発音を聞き、サイレンの音を聞いて車に飛び乗って、できるだけスピードを出して西へ向かっています。より安全な場所へと。恐らくポーランド方面です」

 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は自身のSNS動画で「ロシアが我々の軍事施設を攻撃し、多くの都市で爆発音が聞こえた」として、ウクライナ全土に戒厳令を出したことを明らかにしました。

 ウクライナ国民に対して、自宅から出ないよう促しています。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「きょう、私はロシア大統領との電話による対話を開始しました。その結果は沈黙でした。ドンバス地方での状況はいまだに冷え切っています。そのため、きょうはすべてのロシア国民に向けて話しかけたいと思います。あなたたちロシアの政府は、その軍隊の進出の第一歩を承認しました。他国の領土への進出です。この第一歩はヨーロッパ大陸における、大規模な戦争の引き金になり得ます。私たちは戦争が必要ないとはっきりと分かっています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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