ウクライナ非常事態宣言へ ロシアは「暗殺リスト」作成か【news23】
緊迫のウクライナ情勢。ウクライナ政府は非常事態宣言を出すことを決めました。事態は緊迫の度を増していますが、米ロ外相会談も中止になるなど、解決の糸口は見えていません。今後の焦点は？
23日午後。
山本恵里伽キャスター
「ロシア大使館のすぐ近くです。日本に住んでいるウクライナ人の方々が集まって、抗議デモを行っています」
「戦争やめよう。戦争やめよう」
こちらの男性の家族は、緊張状態にあるウクライナ東部のドネツクにいるといいます。
Ｑ．どんなやりとりをしている
家族がウクライナ東部に住む男性
「みんな怖いです。（緊張状態は）8年間毎日同じ。今一番怖いと思います」
Ｑ．家族の人も怖いってメッセージがくる
家族がウクライナ東部に住む男性
「もちろん。若い人は逃げちゃった」
ウクライナ東部出身の女性
「プーチンはウクライナを脅かしているだけではなく、全世界を脅かしています」
ウクライナ東部にある親ロシア派が支配する地域の“独立”を一方的に承認したプーチン大統領。これは23日、ドネツクで撮影された映像。軍用車両が通りを走っていることが確認できます。22日にも。こちらは砲身が見えるため、戦車の可能性があります。これらの軍用車両がロシア軍所属なのか、“平和維持軍”なのかは分かっていません。今後の焦点は、プーチン大統領が“平和維持軍”と称した軍をいつ派遣するかです。
ロシア プーチン大統領
「いますぐ軍の部隊が向かうとは言っていない」
一方、アメリカのバイデン大統領は・・・
アメリカ バイデン大統領
「これはロシアの侵攻の始まりだ。制裁を開始する」
アメリカの金融システムからロシアの国営銀行を遮断することなど、準備していた制裁の「第一弾」を発表。また、24日に予定していた米ロ外相会談の中止も表明しました。EUは独立の承認に関与したロシアの政治家や資金提供している銀行など27の個人や団体を制裁対象にしました。
日本政府は・・・
岸田首相
「国際法に違反する行為であり、改めて強く非難をいたします」
親ロシア派地域の関係者のビザ発給停止と資産の凍結、また、その地域との輸出入の禁止などを発表しました。ロシアの軍事侵攻が始まれば、どんな事態が想定されるのか。アメリカのメディアは、アメリカ政府が国連に送ったとされる書簡を公開。
米政府が国連に送った書簡（ワシントン・ポストによると）
「ロシア軍が軍事占領したあと、殺害または収容所に送るウクライナ人を特定し、そのリストを作っているという信頼できる情報を持っています」
ロシア側が“暗殺リスト”を作っていると指摘したのです。
世界がロシアの出方に注目する中、国連のグテーレス事務総長は、いまのウクライナ情勢について危機感をあらわにしました。
国連 グテーレス事務総長
「私たちの世界は平和と安全上、近年で最大の危機に直面しています」
ウクライナ政府は日本時間23日夜、ドネツク州とルガンスク州を除くウクライナ全土に非常事態宣言を出すことを決めました。会見したゼレンスキー大統領は・・・
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアがウクライナ東部を占領し、武力を集めていることは、ウクライナに対する攻撃的な行動であり、領土や主権を侵害する行為です」
（23日23:51）
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