「ちょっと待て待てぇ!」警察が突入 無人販売店で防カメ捉えた万引き『犯行』と『確保』の瞬間

「ちょっと待て待てぇ!」警察が突入 無人販売店で防カメ捉えた万引き『犯行』と『確保』の瞬間

「ちょっと待て待てぇ!」警察が突入 無人販売店で防カメ捉えた万引き『犯行』と『確保』の瞬間

 大阪市の無人販売店で、大量の古着を盗んだとして40代の男が現行犯逮捕されました。防犯カメラが犯行の一部始終と、緊迫の逮捕劇を捉えていました。

 これは先週金曜日(11日)。大阪市内にある24時間営業の無人古着販売店の防犯カメラの映像です。午前5時半、店に入ってきたのはリュックを背負ったオレンジ色のTシャツ姿の男。

 店内に入ると一心不乱に大量の洋服を手にして、表からは見えない死角となる場所へ、コソコソと運んでいきます。そして、慣れた手つきで服をハンガーから外すと、焦る様子もなく、会計前の商品を次々と持参した袋に詰めていきます。その数なんと51点、約8万円分です。

 男が店に現れてから10分後、店の前には警察官の姿が。男は作業を続けていましたが―。

 男「あっ?えっ?」
 警察官「ちょっと待て!こっち来い!」
 男「えっ?」
 警察官「こっち来い!何してるんや!」
 男「何もしてない。何もしてない。何もしてない」
 警察官「何もしてないんじゃないんや!」

 警棒を持った警察官を前に為すすべなく、男は窃盗の疑いで現行犯逮捕されました。この逮捕劇の裏側には、多額の被害を受けていた店側の執念がありました。

 店舗総責任者・小堀正弥さん「来たら絶対捕まえたる、という気持ち」

 これは1か月前の防犯カメラの映像。オレンジ色の服を来た男が大量の服が入っているとみられる袋を抱え、自転車に乗って走り去ります。実はこちらの店、これまでに何度も同様の被害に遭っていました。

 同一人物による犯行とみられるのは、系列店も合わせると1か月で10回にも及び、その被害総額は約140万円に上るということです。時にはこんなことも―。

 男「現金ですか?」
 客「うん、現金」

 男は大胆にも店員を装い、客に話しかけます。しかしー。

 客「絶対お兄さんやってないやん。ここの人(店員)じゃないやん」
 男「なんで?」
 客「自分で買います」
 男「ええよ、ええよ」

 無人販売店のためか、ウソを見破られていました。さらに逮捕の前日にもー。

 男「もしズボンをお探しだったら、京橋店の方が…」

 実はこの時―。

 小堀さん「業務を終えて、会社で今回の事象についてどう対処するか話をしている時に防犯カメラの(リアルタイム)映像をスマホで見て、たまたま午後6時くらいに入ってきた男がおって、1回様子を見て手ぶらで帰っているので、その日にもう1回来るんじゃないかと」

 防犯カメラで男の様子を確認していた店側のスタッフは男が再び現れると予想。店舗責任者の小堀さんは、10日の夜7時から店舗周辺で張り込むことにしました。そして、張り込みから約10時間が経過した時、店先に1台の自転車が。

 小堀さん「来たぞっていう興奮。柱の前でここからちょうど奥の詰めているところが目視で来たので、絶対の逃したらあかんと。ここで決着をつけようと…」

 小堀さんは、はやる気持ちを抑えながら警察の到着を待ち、そして、ついにその時が―。

 警察官「待て待て待てー!!」

 店と客との信頼の上で成り立つ無人販売店で行われた今回の犯行。

 小堀さん「新しいビジネスモデルとして犯罪でつぶされるのは許されないなと。きっちり罪を償って反省して、今後二度と犯罪に手を染めないようにしてほしい」

 窃盗の疑いで逮捕された40代の男。警察は余罪を含め詳しく調べています。

読売テレビニュースカテゴリの最新記事