祇園祭・宵山期間 山鉾巡行で“辻回し”が見られる特別席は1席40万円!山鉾に登ることも可能に
京都三大祭りの一つ、祇園祭の前祭(さきまつり)は14日から宵山期間が始まります。4年ぶりに体験できるものもあるということですが、現地の盛り上がりはいかがでしょうか。(取材・報告=尾木水紀記者)
今ご覧いただいている映像は、京都市内の中心部を東西に通る四条通です。すでにズラっと山鉾が立ち並んでいます。先週、京都は非常に暑く35度を超える暑さが続いていましたが、今日は曇りで比較的過ごしやすいと感じます。
私がいるのは、新町通りという通りで、先ほどの四条通から300メートルほど離れた場所、岩戸山保存会にお邪魔しています。こちらの通りは道幅も狭いため、すでに車は通行止めとなっていて、観光客で賑わっています。
観光客の方なんですが、昨年はコロナ対策でマスクを着けている方がほとんどだったところ、今年はマスクを着けている方の方が少ないなという印象です。また、外国人観光客の姿も多く、いつもの京都の夏が戻ってきたな、と感じます。
今年の山鉾巡行は、17日に予定されていますが、その際に外国人の富裕層を主なターゲットにした特別席が設けられます。その席が設けられるのが、山鉾巡行の最大の見どころの一つ、交差点を曲がる“辻回し”が良く見えるポイントです。迫力のある山鉾の姿を見られる場所です。
特別席のイメージは、日除けが付いた和風の席になっていて、京都ならではの食材を使ったおばんざいや飲み物が提供されるということす。
1席いくらか…ですが、40万円です!特別席は84席用意されていて、どれぐらい売れたのかは言えないとのことなのですが、やはり購入される方は外国人の方が多いということです。まだ空きはあるということです。
さて、私がお邪魔している岩戸山なんですが、やまの上に“真松(しんまつ)”と呼ばれる松の木が立つ曳山です。今年の祇園祭、昨年と大きく異なる点がありまして、山鉾の上に一般の観光客の方が登ることができます。さらに、保存会の会所に飾られ装飾品を見ることが出来ます。
岩戸山の保存会にお邪魔します。こちらをご覧下さい。右に見えるのは、“見送り”と呼ばれる装飾品で、山鉾の後ろ側に掛けるものです。もう一つご紹介しますと、“天水引(てんみずひき)”と呼ばれるもので、山鉾の屋根の下に飾られるものです。いづれも巡行の際には山鉾に装飾されますので、宵山期間しか近くで見ることが出来ないものです。こういった様々な装飾品を、それぞれの保存会で間近で楽しむことができます。
山鉾にも登ってみたいと思います。巡行の際は一般の方は登れないので、宵山期間限定の楽しみと言えます。こちらの山鉾は、かつては女人禁制で、女性は上に上ることが出来なかったんですが、最近は比較的多くの山鉾で、性別に関係なく楽しむことが出来るようになっています。
山鉾の上の方に到着しました。屋根の下にも様々な装飾が施されていて、非常に奇麗です。巡行の際には、こちらにご神体が乗り、その周りを40人のお囃子がご神体を囲みます。へりに座って演奏される方もいて、上から見ると結構高くて、慣れないと怖いなと感じます。巡行の際は安全面を考慮して、腰と柱を結ぶということです。
今年の宵山期間は、15日、16日と続き土日と被るため、いつも以上の混雑が予想されます。屋台が出る午後6時以降は特に混みあうということで、主催者は日中、午前中に分散して楽しんでほしいとしています。
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