「電動キックスケーター」法改正で16歳以上は免許不要、歩道も運転可に 一方でマナー違反増の恐れも
3日、大阪市内では新しい道路交通法に対応した電動キックスケーターの試乗会が開かれました。
柏崎蒼馬記者「16歳以上の人であれば運転免許なしで電動キックスケーターに乗れるようになりました」
運転するにはこれまで「原付バイク」の免許が必要でしたが、今月1日施行された法改正で、最高速度が時速20キロなどの基準を満たせば、免許を不要とする新しいルールが始まっています。運転は16歳以上に限り、ヘルメットの着用は「努力義務」です。
柏崎記者「車道であれば20キロまでスピードを出すことができます」
車道走行時には緑色のライトを点灯させる必要があります。さらに…
柏崎記者「スイッチを押して歩道モードに切り替わると、歩道を走行することができます」
時速6キロ以下であれば、これまでは違反となっていた自転車の通行が認められている歩道での走行も可能になりました。
柏崎記者「狭い歩道だと歩行者を避けるのに少し苦労しそうです」
気軽に乗れるようになる一方、懸念されるのは事故や危険な運転です。2日、大阪府警が行った取り締まりでは信号無視やイヤホンをして運転する人たちなどに対して指導・警告をしたり、新しいルールを周知したりしました。
電動キックスケーターをめぐる事故は2020年から今年5月までの間に全国で88件起きていて、昨年9月には東京都内で全国初の死亡事故が発生しています。フランス・パリでは事故の増加やマナー違反が社会問題になり、今年4月、レンタルサービス継続の是非を問う住民投票が行われ、その結果、反対が約90%に上り、パリ市ではサービスを打ち切る方針です。
今回の日本での法改正に携わった専門家も免許をもたない人が乗るリスクを指摘します。
マイクロモビリティ推進協議会・城譲事務局長「免許が必要なんじゃないかという話は出ていました。原付でも免許を持っている人は一定のルールはわかっているんですが、そうではない方は意外と一方通行のところを逆走することもなんとも思わなかったりとか、そういう方々もいらっしゃったりするので、まずは正しくルールを知った上で乗ってほしいな、と」
ルールが緩和されたことに街の人はー。
「めっちゃ便利だと思います。電車とか使わなくても気軽に乗れるのでいいんじゃないですか」
「街中でも危ない感じがあるので歩行者からしたらやりづらいかなって思っちゃいますね」
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