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神戸児童連続殺傷事件の記録廃棄 遺族の土師守さんに最高裁が説明「非常に真摯な報告書だと感じた」
26年前に起きた神戸児童連続殺傷事件のすべての事件記録が廃棄されていた問題で、最高裁の職員が2日、最終報告書の内容を遺族に説明しました。
午後2時半すぎ、神戸児童連続殺傷事件で当時11歳の息子、淳くんを亡くした土師守さん(67)が神戸家庭裁判所を訪れ、最高裁の職員から「事件記録の廃棄」について説明を受けました。
亡くなった淳くんの父、土師守さん(67)
「非常にきちんと問題点を提示して、考察・調査した上でそれを考察して、その上で今後の方針もきちんと書かれている状況だと思いましたので、私自身は非常に真摯な報告書であるというふうに感じています」
昨年10月、当時10歳の山下彩花さんと11歳の土師淳くんが殺害された神戸児童連続殺傷事件のすべての記録が廃棄されていたことが明らかになりました。
最高裁判所が"社会の耳目を集めた事件"の記録については、事実上、永久保存することを求めていましたが、保存されておらず、さらにその後、全国の家庭裁判所で廃棄が相次いでいたことが明らかとなりました。
こうした事態を受け、最高裁判所は有識者委員会を立ち上げ、記録の保存と廃棄のあり方について検討を重ね、先週、最終報告書を公表。
一連の廃棄問題について「不適切な対応に起因した」と指摘したうえで、「特別保存に対する消極的な姿勢が定着していた」などと裁判所に根付いていた姿勢を批判していました。
土師さん
「裁判所の方々は、事件の裁判を遂行するための資料であるっていう考えが中心にあって、これが歴史的な資料であるっていう考え方が完全に欠けてたと思います。私自身はこの事件は歴史だと思っているので、そういう意味での認識の違いは大きいと思います」
土師さんは裁判所に対し、今後同じ過ちを二度と繰り返さないよう適切な対応を求めたいとしています。
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