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“立てこもり男”「死刑は嫌だ」 自首求める母親 猟銃持ち外へ(2023年5月29日)
長野県中野市で男女4人が殺害された事件で、容疑者が立てこもっていた時に両親らと交わしたやり取りが明らかになってきました。容疑者は、何度も自首を求めた母親に対して「死刑が嫌だ」と拒否し続けていたということです。
■警察官 葬儀しめやかに
葬儀の日に降る雨は「涙雨」と呼ばれています。事件で殉職した玉井良樹さん(46)の葬儀会場です。本当に多くの人々が参列しています。
参列者:「うちの息子が言うには(玉井さんは)小さい子どもの頃から正義感が強かった」
中野市江部で2人の警察官を含む4人が刃物や猟銃で殺害された事件。詳しい状況が分かってきました。通報を受けパトカーで駆け付けた池内卓夫さん(61)は、運転席で銃撃されて死亡。助手席にいた玉井良樹さんは撃たれたほか、刺されたことが致命傷になったということです。
警察によると、殺人の疑いで逮捕・送検された青木政憲容疑者(31)は、自宅近くで竹内さんを刃物で複数回刺した後、逃げた村上さんを近くの畑付近で襲撃。いったん自宅に戻って竹内さんを台車に乗せて人目につかない自宅の敷地内に移動させた後、村上さんも台車で運ぼうとした時にパトカーが到着。2人の警察官に撃たれると思って、先に撃ったということです。
■「自首」求める母親 猟銃持ち外へ
別の警察官にも銃を向けたという青木容疑者はその後、自宅に立てこもりますが、当時、家にいた母親(57)からはこんな話が出てきました。
捜査関係者によると、籠城を続ける息子に対し、母親は何度も自首するよう求めましたが、「死刑は嫌だ」と青木容疑者は拒否。その一方で、自ら銃の引き金を引いて自殺を図ろうとしたということです。
警察が確認している2回の発砲音は、自殺しようとして失敗した時のものだと母親は話しています。その後、母親は「自殺を手伝う」などともちかけて、青木容疑者から猟銃を取り上げ、隙をみて自宅から脱出。猟銃が重くて運べなかったため、近くの住宅と土蔵の間に隠してから警察に助けを求めたということです。
青木容疑者の母親:「自宅に立てこもっている息子から銃を受け取り、逃げ出した後で近くに置いてきました」
警察は、母親が説明した場所から猟銃を押収し、2人の警察官を殺害した凶器かどうか調べています。
青木容疑者が複数の銃を所持している可能性があることから、突入せずに電話による説得を続けていた警察。青木容疑者は投降することを拒否していましたが、父親(57)と話すと状況が一変します。
青木政憲容疑者(父親との電話から):「ずっと孤独でいつも1人でいることを、周りののしられていると思っていた。通りがかった女性たちにも、馬鹿にされていると思って刺した」
犯行の経緯をこう説明した青木容疑者。父親にこう問いかけたといいます。
青木政憲容疑者(父親との電話から):「どうしたらいいのか?」
「警察に行くしかない」。父親がそう電話で話すと、ほどなく投降したということです。
両親によると、「大学で人と関係を築くのが苦手になった」という青木容疑者。取り調べでは、独りぼっちを意味する「ぼっち」という単語を出しながら、被害者の2人に馬鹿にされたと一方的に思い込み、恨みを募らせていたとみられます。
■女性2人の散歩 待ち構えたか
事件前日の午後4時半すぎ、防犯カメラが捉えた被害者の竹内靖子さんと村上幸枝さんとみられる姿です。
近隣住民:「この辺の人ってね、『歩け歩け』ってやっているんですよ、皆。とにかく現場付近はね、大勢の方が皆、歩いているんですよ」
2人はほぼ毎日、夕方に散歩することを日課としていました。
近隣住民:「大きな声で会話しながら通るから、2人が来ればすぐ分かるから」「(Q.家の中にいても分かるぐらいの声?)そうですね」
捜査関係者によると、事件当日、青木容疑者は2人が散歩に来るのを待ち構えて、計画的に犯行に及んだ可能性があるということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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