秋田市の山林から遺体 行方不明の女性か 服役中の男らが関与の可能性も【Nスタ解説】｜TBS NEWS DIG
秋田市の山林から見つかった遺体について、警視庁は失踪した愛知県の女性との関連を調べています。また、別の事件で、服役中の男ら複数の人物が死体遺棄に関わった可能性も出ています。最新情報をまとめました。
事件の状況をよく知る人物からの情報提供があった可能性も
齋藤慎太郎キャスター:
5月9日、秋田市の山林から遺体が見つかった事件でわかっていることを整理していきます。
遺体発見現場はJR秋田駅から北へ約15キロ先にある秋田市の金足下刈という場所で、秋田市の中心部からは少し離れている場所で、住宅地からは少し山の中に入ったエリアです。
5月9日の午後6時半頃、山林の地中から遺体が発見されました。遺体は長時間、放置された状態であったことがわかっています。
近隣住民によると「関係者以外が山林の中に入っていくことはまずあり得ない」ということでほとんど人が通らない場所に遺体が埋められていました。
元埼玉県警捜査一課 佐々木成三 氏:
警視庁はピンポイントに「（遺体は）山にある」という、確度の高い情報をもとに検索に入ってます。
しかも”地中に埋まっている”という事も知った上ですので、これは事件の状況をよく知る人物からの情報提供、もしかするとこの服役中の人物がこういった情報を伝えている。
というのも「死体のある場所=被疑者しか知り得ないような場所」ですので、そこに関しては警視庁の“執念の捜査”ですね。
山の中で案内も出来ない中、もちろん目印も無いので、かなり時間を掛けて検索したというのがわかりますね。
別の事件で服役中の男ら複数の人物が関与か
齋藤キャスター:
この遺体の身元について見ていきます。
警視庁は2年前から行方不明になっている愛知県の女性の可能性があるということで捜査をしています。
この行方不明の女性ですが、2021年6月に仕事で上京しました。
その後すぐに勤務先に荷物を置いたまま失踪し、その際、財布や携帯電話などは所持していたとみられるということです。
この状況を不審に思った家族が行方不明届を提出し、2021年7月警視庁が捜査を開始したということです。
井上 貴博キャスター:
確かに、遺棄現場の特定までは警察の力だと思いますが、かたや成人が失踪すると「行方不明」ということで受理される。それで（捜査に）「動くケース」と「動かないケース」、この差というのは、どうとらえればいいんですか。
元埼玉県警捜査一課 佐々木成三 氏:
行方不明は年間8万人という中で、警察の判断というのは、難しい部分があると思います。
早い段階で警視庁が捜査しているとなると、やはり家出をした動機ですよね。
例えば▼何か置き手紙がある▼過去に何かしらの家出をするような言動がある▼自殺をほのめかす言動があったとか。
こういったことが全く無く、本当にいきなり消えたと。しかも家出をしたとしてもそれなりのデジタル証拠というのは残るんですよ。
▼カメラに映っている▼お金をおろす▼ポイントカードを使う、そういったことがあった場合は、家出の可能性が高いと思うんですけど、そういった形跡が何もないことに関しては、事件を疑うのは、捜査の基本だと思いますね。
齋藤キャスター:
そして現在の捜査の状況を見ていきます。
5月10日の午前中、遺体を都内の警察署に運び、司法解剖など身元の確認に進むということです。
また、警視庁は別の事件で服役中の男ら複数の人物が、この死体遺棄に関与した疑いがあるとして、人物の特定などを現在、進めている状況だということです。
元埼玉県警捜査一課 佐々木成三 氏:
警察も早く逮捕する姿勢は示していますが、私も刑事時代、肝に銘じていたのは「逮捕がゴールじゃない」ということですよね。
逮捕したとしてもそれが「えん罪」であってはいけない、しかも、逮捕したとしてもそれが「無罪」であってはいけない。
それなりの綿密な現場検証と証拠を揃えてから逮捕をすることが警察の宿命ですので、急いではないということ。ただ、被害者のご遺族の為にも事件を早く検挙するという気持ちは持っていると思います。
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