【国側開示映像】繰り返される「死ぬ」という言葉…ウィシュマさん“死亡直前”の姿に遺族は退席も 入管職員の“人権軽視発言”は含まれ|TBS NEWS DIG
姉の死の真相を求め、2年が経ちました。スリランカ人の姉妹ポールニマさんとワヨミさんです。2人の姉ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)はおととし3月、収容中の名古屋入管の施設で死亡しました。
ワヨミさん
「2年経っても受け入れられるような回答はなく、こんなの不公平です」
ポールニマさん
「私たちの時間が奪われていきます。私も姉も母も心を痛めています」
遺族側は、国に賠償を求めた裁判で入管が記録していた映像の開示を求め、国側から開示された映像の一部を6日公開しました。
ウィシュマさん
「吐く。私自分でできない」
入管職員
「バケツ?」
ウィシュマさん
「バケツにやる、できない」
ベッドで横になっているのは、おととし3月、名古屋入管で死亡したスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさんです。
【2021年2月23日】
ウィシュマさん
「うん、死ぬ」
入管職員
「大丈夫、死なないよ。サンダマリさん死んだら困るもん」
ウィシュマさんの口から「死ぬ」という言葉が…。入管の職員は、こうした訴えを「仮放免に向けた誇張やアピール」と受け止めていたといいます。
ウィシュマさん
「担当さん、病院の点滴お願い」
入管職員
「なんで病院行きたいの?」
ウィシュマさん
「もうできない」
入管職員
「何できないの?」
ウィシュマさん
「息もできない」
職員は…。
入管職員
「病院に行けるようボスにお話しするけど、今日行けるかどうか分からないから」
ウィシュマさん
「担当さん、今やってあげて」
入管職員
「連れて行ってあげたいけど、私パワーないからできない。権力ないからさ、私に決定するのできないんだよ」
ウィシュマさん
「お願い…」
ウィシュマさんの最期の様子も記録されていました。
【2021年3月6日】
入管職員
「指先、ちょっと冷たい気もします」
ウィシュマさんが呼びかけに応じることはありませんでした。
遺族側の代理人 指宿昭一弁護士
「自分の家族がこういうめにあったらどう思うか。ウィシュマさんのご遺族は、このビデオを日本の多くの市民に見てもらいたい」
6日の会見では映像が流されましたが、ウィシュマさんの妹ワヨミさんとポールニマさんは退席しました。変わり果てた姉の姿を見ることができないといいます。
一方、国側は、295時間ある映像のうちおよそ5時間分しか開示しておらず、調査で明らかになっている入管職員による人権を軽視したような発言は含まれていません。遺族側は全ての映像を開示するよう求めています。
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