【高校生が提案】政策に若者の意見反映 4月から義務化

【高校生が提案】政策に若者の意見反映 4月から義務化

【高校生が提案】政策に若者の意見反映 4月から義務化

政府は子どもに関する政策について、子どもと若者、約1万人から意見の募集を開始すると発表しました。募集の対象となるのは小学生から20代までの子どもや若者およそ1万人です。今回の募集は4月1日から施行される「こども基本法」に基づいたものです。これまで、子どもに関する政策は大人たちが議論して決められてきましたが、4月からは政策を決める課程で、子どもと若者の意見を聞くことが国と全ての自治体に義務付けられます。すでに取り組みを始めている自治体を取材しました。

23日夜、愛知県新城市の議場で、議長席に座っていたのは制服姿の女子生徒です。議員側にも制服姿の生徒たちがいます。これは高校生ら20人が参加する「若者議会」です。23日、1年間議論してきた新たな政策を市長に提案しました。

若者議会の”議員
「YouTube広告は、今まで届きにくかった層にも届けることができ、より幅広い人に新城市の観光を認知してもらうことができます」「今回のYouTube広告の結果をもとに、ぜひ今後の市のPR手段の一つとして検討していただきたいです」

新城市 下江洋行 市長
「市では みなさんの思いをしっかりと引き継ぎ、責任を持って実施していきたい」

2015年に市がスタートさせた「若者議会」。年間1000万円まで予算を使うことが可能で、今年度は、市の観光名所の動画を作り、YouTube広告を出すことや性教育の充実のために、講座やイベントを開催するなど3つの政策を提案。市議会の承認を経て、合計およそ200万円の予算で来年度に実現させることが決まりました。

2017年には 、若者議会の提案を受け図書館を改修。「図書館の勉強スペースが足りない」との意見があり、3年間で総額1000万円をかけて勉強スペースなどを増やし、利用率もアップ。8年間で若者の提案40個ほどが実現しました。

市民
「お金(予算)をつけてもらえることで、(若者が)真剣に考えるきっかけになると思うので、私は賛成です」
「今の若い人の意見も聞いて、外からの意見が出るのはいいことだよ」
「名目もはっきりしているのでいいと思う」

子どもや若者の意見を聞くことが義務となる一方で、小倉こども政策担当大臣は24日、大人が聞きたいことを聞くだけの仕組みではなく、子どもや若者の視点で作っていくこと、さらに、聞いた意見をどう検討して反映したのか、反映できなかった場合、なぜできなかったのか、そのプロセスを分かりやすく伝えることが大事と強調しています。意見を言っても、結局、大人に自分たちの声は届かないとならないよう、国や自治体が、子どもや若者としっかり向き合う姿勢が求められます。
(2023年3月24日放送「news every.」より)

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