【解説】30年前から激変!子どもがなりたい職業…「会社員」が上位にランクイン

【解説】30年前から激変!子どもがなりたい職業…「会社員」が上位にランクイン

【解説】30年前から激変!子どもがなりたい職業…「会社員」が上位にランクイン

今の子どもたちは、大人になったらどんな仕事をしたいのか。調査結果が発表されました。

◇親の背中を見て
◇30年前の人気職業
◇世相も影響?

以上の3点を詳しくお伝えします。

■なりたい職業ランキング 男女で共通してランクインした職業は…
第一生命が去年12月に全国の小・中学生と高校生3000人を対象に「大人になったらなりたいものアンケート」を行いました。

大人になったらなりたいもの、それぞれの年代の3位までをみると、共通してランクインしているものが1つだけあります。それは「会社員」です。インターネットでの選択式の調査ということも影響しているかもしれませんが、会社員を選ぶ子どもが多い結果となりました。

【なりたい職業ランキング】
◇小学生男子
1位 会社員
2位 YouTuber/動画投稿者
3位 サッカー選手

◇小学生女子
1位 パティシエ
2位 漫画家/イラストレーター
3位 会社員

◇中学生男子
1位 会社員
2位 ITエンジニア/プログラマー
3位 公務員

◇中学生女子
1位 会社員
2位 漫画家/イラストレーター
3位 公務員

◇高校生男子
1位 会社員
2位 公務員
3位 ITエンジニア/プログラマー

◇高校生女子
1位 会社員
2位 公務員
3位 看護師

■コロナ禍の「在宅勤務」で身近な職業に 昔のランキングは?
どんな背景があるのか。第一生命経済研究所・ライフデザイン研究部の的場康子さんによると、「この調査の回答者である子どもたちの親たちの半分以上は会社員で、そもそも子どもにとって身近な職業であるということ、さらに、コロナ禍で『在宅勤務』が定着していて、親が働く姿を間近で見る。『そうか、会社員だとこういう働き方もあるんだ、できるんだ』と、子どもなりに感じたのではないか」と話していました。

お父さん、お母さんたちはランキング結果についてどう思うのか、街で聞きました。

子どもが4歳と0歳の親
「1位!? 会社員1位なんですか? もっとユーチューバーとか、フリーランス的な、自分のやりたいことを、昔に比べて職業が増えてきたと思うので、そういうものにいくかと思ったから意外でした」

子どもが5歳の親
「頼もしいといえば頼もしいし、やっぱり安心を求めているのかな」

子どもが2歳の親
「現実的だなという感じ」
調査がはじまった1989年のランキングを見てみますと、小学生の男の子がなりたいもの、5位が「パイロット」、4位「サッカー選手」、3位「おもちゃ屋さん」、2位「警察官・刑事」ときて、1位は「野球選手」でした。WBC(=ワールド・ベースボール・クラシック)で盛り上がっている今だったら、「野球選手」が今回のランキングに1位でランクインしていたかもしれません。

小学生の女の子は、5位「お花屋さん」、4位「看護師さん」、3位「学校の先生」、2位「お菓子屋さん」、1位は「保育園・幼稚園の先生」でした。この頃と比べますと、今の子どもたちは地に足がついているのかもしれません。一方で、昔のランキングは目に見える職業ばかりですが、今の子どもたちの最新のランキングを見ると、なかなか可視化されない職業にまで目が向いているので、子どもたちは視野が広くなっているともみることができます。

■会社員としてやってみたいことは? 女子のランキングでは“あの業界”がランクイン
今回の調査であがった会社員について、「具体的に会社員としてどんな仕事がしてみたいか」も聞いています。

小学生の男の子は1位が「鉄道」、2位「自動車」、同率3位の「科学技術・ものづくり」と「食品・飲料」がトップ3位でした。女の子は同率1位で「科学技術・ものづくり」と「ファッション・美容」。同率3位が「鉄道」、「金融」、「マスコミ・出版」、そして「旅行・レジャー」です。テーマパークで働く人なども含まれていますが、「旅行・レジャー」がランキングに入った理由は、コロナによる行動制限の緩和が影響したのではと分析されています。旅行支援なども行われて、改めてレジャーの魅力を感じた子どももこの時期、増えたのではないかということでした。

■ランキングには時流や風潮も影響
このように、子どもの夢には社会の流れや風潮も影響するわけです。例えば2002年、男の子のなりたいもの1位に、初めて「学者・博士」がランクインしました。2002年は田中耕一さんがノーベル化学賞を受賞した年。2000年から2002年にかけて3年連続で日本人がノーベル賞を受賞していて、子どもたちに夢を与えていました。

女の子の方では、1993年に初めてランクインして以降、トップ10に定着している職業があります。何かというと「医師」です。昔は男性が中心の職場でしたが、今は女性の医師も年々増えています。同じように2012年には「警察官・刑事」が初めてランクインしました。仕事を選ぶうえで、性別に左右されないという風潮もかなり浸透してきました。

街にいる親子にも話を聞いてみました。

子どもが4歳と0歳の親
「大きくなったら何になりたい?」

4歳
「おまわりさん」

子どもが4歳と0歳の親
「『だめだよ』と教えたことは絶対、私に注意するくらい正義感強くて」

5歳
「消防車の人。火を消す」

6歳
「パン屋さん。パンおいしいから」

子どもが3歳の親
「いろいろ情報がたくさんある時代なので、いろいろなことに挑戦できるような力をつけてほしいなと思います」

   ◇

どの子どもたちも、なりたい自分を目指せる世の中であることを続けていく責任は、今の大人たちにあると思います。子どもの描く夢に対して、「それは素晴らしいね!」「きっと実現するよ!」と無条件に言える世の中を皆さんで一緒に作っていきましょう。
(2023年3月17日放送「news every.」より)

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