【逮捕】自宅で飲酒後に体調急変も「救急車を拒否された」タリウムで女子大生“殺害”

【逮捕】自宅で飲酒後に体調急変も「救急車を拒否された」タリウムで女子大生“殺害”

京都市で女子大学生に毒性の強いタリウムを摂取させ殺害したとして37歳の男が逮捕されました。男は当時、救急車を呼んでおらず、逮捕前の調べに「この女子大学生に拒まれた」と説明していたことが分かりました。

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宮本一希容疑者（宮本容疑者YouTubeより）
「ミヤモトカズキといいます。舞妓さんをお呼びしてお座敷で遊んでもらうという、いわゆる“お茶屋”の営業をしているんですけども」

自身が経営するイベント企画会社について語っていたのは、3日に殺人の疑いで逮捕された宮本一希容疑者（37）です。

宮本容疑者を知る近隣住民
「（事件を聞いて）びっくりしました。1、2か月前、（宮本容疑者が）車でお子さんといらっしゃった」

Q.その時の様子は？

宮本容疑者を知る近隣住民
「普通です、普通です。全然なにもおかしくない」

亡くなったのは、立命館大学の3年生だった浜野日菜子さんです。宮本容疑者から何らかの方法で毒性の強いタリウムを摂取させられたとみられています。

小学校の卒業アルバムに載せられた浜野さんの文集には、将来、「みんなを笑顔にできるイラストレーターになる」と綴られていました。

浜野さんの同級生
「明るくて、優しくて、人当たりも良くて、誰からも好かれるような方だった。本当に人から恨まれたりとか、想像もつかないような方でした」

2人は浜野さんのアルバイト先で知り合ったといいます。その後、浜野さんは宮本容疑者の会社のイベントを手伝うこともあったということです。社長と大学生という立場の違う2人に何があったのでしょうか。

記者
「浜野さんは宮本容疑者と、一人暮らしをしていた自宅で酒を飲んでいたところ、容体が急変したということです」

去年10月11日、宮本容疑者と浜野さんは京都市内のバーなど、複数の飲食店を訪れた後、浜野さんの自宅へ行きました。2人で酒を飲んでいたところ、翌日の12日になって浜野さんがせき込み始めたといいます。

この際、宮本容疑者は「薬局で薬を買って飲ませた」と逮捕前の任意の調べで話していて、実際に薬を購入したことも確認されています。しかし、朝になってもせきは治まらず、宮本容疑者が浜野さんの両親に連絡。両親が大阪府内の病院に連れていきましたが、浜野さんは3日後に亡くなりました。

警察は、病院から連絡を受け、捜査を開始。司法解剖で浜野さんの尿などから「タリウム」が検出されたのに加え、死因がタリウム中毒による呼吸不全だったことから事件と断定しました。

逮捕前の任意の調べの際に、宮本容疑者は「身に覚えがない」と関与を否定。周囲にも「会社のスタッフが亡くなり、警察に話を聞かれている。私は関係ない」と潔白を訴えていたことがこれまでの取材で分かっています。

一方、捜査関係者によると、宮本容疑者は救急車を呼んでおらず、逮捕前の調べで「救急車を呼ぼうとしたが、浜野さんに拒否された」などと説明していたことが新たに分かりました。

捜査の焦点となるタリウムの入手経路について、専門家は一般の人が入手するのは困難だと指摘します。

東京大学　唐木英明名誉教授
「（タリウムは）劇物という危険な物質に指定されているので、一般の人は簡単には買えないような規制が行われている。身分証明書を出して、18歳以上であることを証明して、そして使い道を明確にしてやっと買える」

宮本容疑者は逮捕後の調べに対し黙秘していますが、警察は押収したスマートフォンや交友関係を調べるなどして、入手経路の特定を進めています。
(2023年3月6日放送「news every.」より)

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