【基準値の3700倍】老舗旅館の大浴場にレジオネラ属菌 社長が謝罪も…
福岡県の老舗旅館が大浴場のお湯を年に2回しか替えず、基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出された問題で28日、社長が会見を開き謝罪しました。社長は、「レジオネラ属菌がたいした菌ではないという認識だった」などと説明しました。
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28日午前10時すぎ、大丸別荘の山田真社長が、神妙な表情で会場に現れました。
大丸別荘 山田真社長
「私の浅はかな考えで、このたび大変にみなさまにご迷惑をかけ、大変深く反省し、おわび申し上げたい。申し訳ございませんでした」
カメラの前で、深々と頭をさげました。
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150年以上の歴史がある、福岡県筑紫野市の老舗旅館「大丸別荘」。去年11月の福岡県の検査で、基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出されました。県の条例では、循環の浴槽は週に1回以上のお湯の入れ替えを義務づけていますが、大丸別荘は年に2回ある定休日の時にしか入れ替えていませんでした。さらに、消毒のための塩素の注入も怠っていたのです。
大丸別荘 山田真社長
「レジオネラはたいした菌じゃないというような先入観がありましたので、ことさらに入れる必要はないだろうと。お客さまの健康に害するかもしれないという認識がなかった」
「塩素を注入しなかったのは、塩素のにおいが自分の体質に合わずに嫌いだったという身勝手な理由でございます」
最悪の場合、死に至ることもあるレジオネラ属菌ですが、山田社長はその危険性について、全く認識していなかったと話しました。その認識の甘さを表すように――
――(温泉は)社長も入る?
大丸別荘 山田真社長
「毎日2~3回入る。ろ過もしているし、入って汚いとは印象は(全然)なかった」
お湯の交換について、不正を指示した人物については――
大丸別荘 山田真社長
「私が指示をして、お客さまが少ないので、もう(湯の交換は)しなくていいみたいなことは、直接言ったのは間違いない」
中には、疑問をもった従業員もいたといいます。
大丸別荘 山田真社長
「入れた方がいいという人もいたし、必ずしもみんな、私の指示通りがいいと思っていたとは思いません。私の独断専行が原因になっております」
当初、県に対して「湯の交換や塩素の濃度は適切だった」などと虚偽の説明をしていた理由については――
大丸別荘 山田真社長
「検査に合格したいということで…」
県によると、施設側の記録がある少なくとも2019年以降、条例に違反した状態が続いていたということですが、それ以前については――
大丸別荘 山田真社長
「きちっとやっていたかについては、正確には確認できません。大体やっていたというふうに認識していますけど」
今回の問題の責任については――
大丸別荘 山田真社長
「ご不快な思いをされたお客さまとかに、それなりの手当をしたいということ。ある程度落ち着きましたら、退任するということになると思います」
会見で明らかになった老舗旅館のあきれた認識。県では条例に基づく罰則の適用も検討しています。
(2023年2月28日放送「news every.」より)
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