【思わぬ影響】「ますずし」がピンチ…“木おけ”入手できず
木材の高騰が“食品”に思わぬ影響を与えています。中でも「ますずし」については、容器の“木おけ”を確保できないところも出てきているということで、ある問題に直面しています。
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東京・日本橋にある富山県のアンテナショップ「日本橋とやま館」を訪ねました。店内には名産品がずらりと並び、レストランでは富山湾でとれた魚介類などが楽しめるといいます。
中でも人気の商品だというのが、「ますずし」。塩漬けで味付けしたマスを酢飯の上に敷き詰めた押しずしです。店内では16種類のますずしが日替わりで楽しめるとあり、早い時には午前中で売り切れになることもあるということです。
利用客
「好きな食べ物なので、久しぶりに」
「主人がますずしが大好きなので、お土産に買いに来ました 」
今、このますずしをめぐり、ある異変が起きています。富山ます寿し協同組合によると、容器として利用されている“木おけ”に使う木が海外から入ってこないため、その値段が高騰しているというのです。その影響で、木おけが確保できないところも出てきています。
富山県内にある、ますずしを製造・販売する店で話を聞きました。
魚卸問屋はりたや 鍼田隼平代表
「ますずしの木おけが入荷しないということで、プラスチック容器に代えて製造している」
去年の11月から容器をプラスチック製のものに変更しているといいます。ただ、木おけでないことで、「ドリップ」と呼ばれる魚から出る液体に関して、新たな問題が出ているということです。
魚卸問屋はりたや 鍼田隼平代表
「『ドリップ』というものは必ず出るんですけど、木おけだとおけが吸収して、ちょうどいいあんばいにますずしが作れるんですけど、プラスチック容器だと吸収しないんで…」
液体がなるべく出ないよう作業するため、手間と時間がかかるといいます。“4月ごろには木おけが確保できそう”との話もあるということですが、一刻も早い木おけの復活を強く待ち望んでいました。
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木材高騰の影響は、東京都内にあるおにぎりの専門店にも出ていました。
渋谷区にある「一食」では、おにぎりなどを包む時に「経木」という木を薄く削ったものを使っていますが、その価格が高騰しているといいます。
一食 清澤まひろさん
「100枚単位で、2年前から比べると400円くらいは変わってますね」
それでも…
一食 清澤まひろさん
「(木は)水分をべたつかずに吸収してくれて、あと少し香りがつくっていうので、とてもいい効果があるので」
客からは「香りがあるから、それはいいですね。日本らしいというか」といった声が聞かれました。好評なこともあり、当面は経木を使い続けるということです。
(2023年2月28日放送「news every.」より)
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