“鳥インフル”「H5N1型」が猛威 ヒトからヒトへの感染リスクは?【解説】|TBS NEWS DIG

“鳥インフル”「H5N1型」が猛威 ヒトからヒトへの感染リスクは?【解説】|TBS NEWS DIG

“鳥インフル”「H5N1型」が猛威 ヒトからヒトへの感染リスクは?【解説】|TBS NEWS DIG

鳥インフルエンザ「H5N1型」の猛威が世界各地で猛威を振るっています。

WHO=世界保健機関は、カンボジアで11歳の少女が「H5N1型」に感染し、死亡したことを明らかにしていますが、今後、ヒトからヒトへ感染するリスクは高まっていくのでしょうか?専門家に話を聞きました。

■鳥インフルエンザ「H5N1型」が“ヒト”にも感染

良原安美キャスター:
鳥インフルエンザは、野鳥や家きんを中心に感染することが多い高病原性鳥インフルエンザです。農水省のホームページによると1月12日時点で、2022年7月以降、日本を含む50の国・地域で発生しています。

感染が広がっている中で、南米のペルーでは「ほ乳類」にも感染が確認されました。アシカが少なくとも716頭死んでいます。

これを受けて、ペルー当局は、感染拡大に伴う緊急事態宣言を2023年12月31日まで延長することを決めました。

さらに、ヒトへの感染も確認されています。

2月22日、カンボジアで11歳の少女が鳥インフルエンザに感染しました。39度以上の高熱、せき、のどの痛みがあり、最終的に亡くなってしまったのです。

この少女の父親も感染が確認されています。父親に関しては、無症状だったということです。

こうした鳥インフルエンザに関して、国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は「通常は、鳥にしか感染しないH5N1型がほ乳類にも感染できる形に変異した可能性がある」と話しています。

■「H5N1型」がヒトからヒトへの感染するリスクは?

良原キャスター:
この鳥インフルエンザ「H5N1型」については、WHOが各国に警戒を呼びかけています。ヒトへの感染リスクが高まっているのでしょうか?

そもそも、この鳥インフルエンザ「H5N1型」は高病原性です。死亡率が高く、東京都福祉保健局のホームページによると、感染した鳥類は神経症状や呼吸器症状、下痢、出血、壊死、産卵率の低下などが確認されています。

鳥からヒトへの感染は稀にありますが、国際医療福祉大学の松本主任教授は「今後、脅威となる可能性は否定できないが、ヒトからヒトへの持続的な感染はこれまで確認されていない」と話しています。

■ヒトが鳥インフルに感染した場合どうする?

実は2003年以降、WHOによりますと鳥インフルエンザは、アジア・中東・アフリカを中心に868人の方に感染が確認されています。このうち457人が亡くなっているということで半分以上の方が亡くなってしまっています。

ヒトが感染した場合です。症状としては38度以上の高熱、せき、呼吸困難などがありますが、日本感染症学会ホームページによると、発症から平均9日~10日目に呼吸不全で亡くなってしまうことが多いということです。

かなり危険な病気なんだという感じがしますが、日本では感染事例はありません。これについて国際医療福祉大学の松本主任教授は、「海外では死亡事例があっても、多くはタミフルなど特効薬が普及していない国」ということです。

タミフルはインフルエンザにかかったときに私たちが処方される薬になります。ですので、もし、日本で鳥インフルエンザの感染が確認されても治療できる可能性が高いと松本主任教授は言います。

■鶏肉・生卵からヒトへの感染は?

世界で猛威を振るっている鳥インフルエンザですが、日本でも今シーズンは感染が広がっています。

「家きん」の感染は、過去最速の2022年10月28日に1例目が確認されました。またこれまでに25道県、76例確認されています。

農水省のホームページによると、2月24日0時時点で処分の対象になったのは、約1478万羽となっています。これに伴って、鶏肉や物価の優等生と言われている卵も最近高いですよね。

食べ物で、私たちは鳥インフルエンザに感染してしまう可能性があるのか伺いました。

まずは鶏肉を食べて感染してしまう可能性はあるのでしょうか?国際医療福祉大学の松本主任教授は「販売されているものは大丈夫。鶏肉を食べて感染したという報告はない」と話しています。

ただ、厚生労働省はこのように注意を呼びかけています。「鶏肉を未加熱または加熱不十分なままで食べることは、食中毒予防の観点からもおすすめできません」ということで十分加熱してから鶏肉を召し上がるようになさってください。

ただ、鶏肉や卵を生で食べたいものもありますよね。卵かけご飯、TKGは大丈夫なのでしょうか?これについては国際医療福祉大学の松本主任教授は「何の問題もありません」とのことでした。

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