クレ・カオルさんが見た『激戦地バフムト』で生きる人たち 日々激しさを増す「爆撃」(2023年2月24日)

クレ・カオルさんが見た『激戦地バフムト』で生きる人たち 日々激しさを増す「爆撃」(2023年2月24日)

クレ・カオルさんが見た『激戦地バフムト』で生きる人たち 日々激しさを増す「爆撃」(2023年2月24日)

ウクライナで取材を続ける香港出身のジャーナリストのクレ・カオルさん。2月21日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝・バフムトに入りました。先週、ロシア側が隣接する集落を制圧したと主張している激戦地です。

 (クレ・カオルさん)
 「バフムトに入ろうとしています。かなり曇っていて雪も降っています。この状態だとロシア軍の偵察ドローンも飛べない、偵察できない状態になっていまして、まさに救援活動をするのに最適な天気だと言えると思います」

 カオルさんは、バフムトに取り残された犬を救出に向かうというドイツのボランティアチームに同行します。

 (ボランティアスタッフ)
 「今から15匹の子犬と成犬1匹を助けに行きます」

 痩せて汚れが目立つ犬たち。声をかけているのは、この地域に住んでいるウクライナ人のマリアさんです。

 (カオルさん)「あなたは犬を助けるために避難せずにここに残っているんですか?」
 (マリアさん)「そうです」

 地域の住人はほぼ避難しているといいますが、マリアさんは夫とここに残り犬の面倒を見ているのだといいます。犬の救助をしていると爆撃音が…。悪天候で偵察ドローンを飛ばせない場合、ロシア側は手当たり次第に爆撃してくるといいます。爆撃の音が響く中、急いで犬を探します。音におびえたのか、小屋の奥に隠れていた犬も無事に救出できました。

 バフムトへの爆撃は日々激しさを増しています。2月22日、避難所にある給水所で話を聞いてみると…。

 (クレ・カオルさん)
 「けさ、家が爆破されて家をなくした市民が2人いると言われました」

 救出に向かうと女性が道に立ち、大きな声で何かを訴えています。長時間とどまっていると爆撃の標的になるといい、急いで車に乗せます。女性は妹を爆撃で亡くし、途方に暮れていたといいます。

 一方で、日常を何とか守ろうとする人たちの姿もありました。市民が避難するシェルターには、夜になると兵士たちもやってきます。温かい食べ物が出されたり髪を切ったり…。しかし、最近は危険度が高まっていて、ボランティアが街に入るにも許可が必要となり、支援が滞りがちになっているといいます。

 ある前線部隊を訪れたカオルさん。当初60人だった部隊は、すでに20人となっているといいます。

    (兵士)「これをあなたにあげましょう」
 (カオルさん)「ありがとう」

 ウクライナ兵士から手渡されたのは、銃に付けられていたウクライナ国旗のワッペンでした。そこには「13・K」と書かれていました。

    (兵士)「私の好きな数字なんです、13。Kは私のセカンドネームの最初の文字」
 (カオルさん)「ありがとう」
    (兵士)「君はもう行かないと…」
 (カオルさん)「そうだね、行かないと。戦争が終わったらもう一度会いましょう」
    (兵士)「あぁ、そうだね」

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